はなさく生命の「はなさく変額保険」の主なデメリットは何ですか?
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2025/07/15 08:39
男性
30代
変額保険はメリットだけでなくリスクも把握すべきと聞きます。はなさく変額保険に加入すると具体的にどんなコストや制約が生じ、どのタイミングで元本割れの可能性が高くなるのでしょうか。運用先の少なさも含め注意点を教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
はなさく生命の「はなさく変額保険」の最大の注意点はコスト構造です。特別勘定管理費年率0.45%に加え、保険契約関係費や死亡保障等費用など複数の費用が日々積立金から差し引かれ、投資信託を直接購入する場合より運用効率が下がります。
次に、契約から10年未満で解約・減額すると解約控除が適用され、特に初期ほど控除額が大きく払込保険料を大幅に下回る返戻金しか受け取れないリスクがあります。さらに、変額保険特有の市場変動リスクにより運用成績が悪化すれば元本割れが起こり得ます。
運用先は10種類のみで、新興国株式や国内債券が選べないため分散先が限られる点もデメリットです。以上から、長期継続できる保険料設定か、相場下落時にも解約せず耐えられるかを確認した上で、NISAなど低コストな代替策とも比較して判断することが重要です。
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関連する専門用語
運用関係費用
運用関係費用とは、金融商品を保有している間に日々差し引かれるコストの総称です。投資信託なら信託報酬(運用会社・販売会社・受託銀行の報酬)が代表的ですが、購入時手数料や信託財産留保額、売買委託手数料も含めて把握する必要があります。 変額保険では特別勘定の運用管理費に加え、死亡保障コストや契約管理費が控除されるため、表面利回りと実質利回りの差が大きくなりがちです。商品選定では、目論見書や契約概要で「いつ・いくら差し引かれるか」を必ず確認しましょう。
解約控除
解約控除とは、保険や一部の投資商品を契約期間の途中で解約した場合に、契約者が受け取る解約返戻金などから差し引かれる手数料のことをいいます。特に契約から数年以内など、早い段階で解約した際に高めに設定されていることが多く、実際に受け取れる金額が大きく減ってしまうことがあります。 この制度は、販売時にかかった初期費用や運用の準備にかかるコストを回収するために設けられていますが、契約者にとっては思ったよりも少ない金額しか戻ってこないというリスクにつながります。そのため、商品選びの際には解約控除の有無やその金額、期間などをよく確認し、「途中で解約したらどうなるか」をあらかじめ理解しておくことがとても大切です。長期での運用を前提とした商品には特に注意が必要です。
運用リスク
運用リスクとは、投資の成果が期待通りにならず、損失が発生する可能性を指します。市場の変動や経済情勢の変化、ファンドマネージャーの判断ミスなどが要因となります。運用リスクを軽減するためには、資産を分散して投資することが効果的です。
元本割れ
元本割れとは、投資で使ったお金、つまり元本(がんぽん)よりも、最終的に戻ってきた金額が少なくなることをいいます。たとえば、100万円で投資信託を購入したのに、解約時に戻ってきたのが90万円だった場合、この差額10万円が損失であり、「元本割れした」という状態です。 特に、価格が変動する商品、たとえば株式や投資信託、債券などでは、将来の価格や分配金が保証されているわけではないため、元本割れのリスクがあります。「絶対に損をしたくない」と考える方にとっては、このリスクを正しく理解することがとても重要です。金融商品を選ぶときには、利回りだけでなく元本割れの可能性も十分に考慮しましょう。
解約返戻金
解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。