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155万円の壁
読み:ひゃくごじゅうごまんえんのかべ
155万円の壁とは、配偶者に関する所得控除の制度変更により、配偶者の所得水準と世帯の税負担の関係を説明する際に用いられる通俗的な収入水準の呼び方です。
この用語は、主に配偶者がパートや短時間労働で働く場合に、世帯の税負担や働き方を検討する文脈で登場します。日本の所得税制度では、配偶者の所得状況によって配偶者控除や配偶者特別控除の適用関係が変わる仕組みがあります。そのため、配偶者の収入水準がどの程度になると世帯の税負担に影響が生じるのかを説明する際に、「○○万円の壁」という表現が広く使われてきました。155万円の壁という言葉も、こうした収入水準と税制の関係を説明するための目安的な表現の一つとして使われています。
誤解されやすい点として、この言葉は実際に法律で定められた明確な「境界線」を意味するものではありません。税制は段階的な控除や計算によって構成されているため、特定の収入をわずかに超えた瞬間に大きな不利益が発生する単純な仕組みではない場合が多くあります。しかし、「壁」という言葉が使われることで、一定の収入を超えると急激に損をするかのように理解されることがあります。実際には、税額の変化や控除の適用範囲は段階的に変化する仕組みであるため、単一の金額だけで判断すると制度の理解を誤る可能性があります。
また、この用語は税制だけでなく、社会保険の加入条件や企業の配偶者手当など、別の制度の境界と混同されることもあります。実際の働き方の判断では、税制上の控除、社会保険の加入条件、企業独自の制度などがそれぞれ異なる基準で設計されているため、特定の「○○万円の壁」という表現だけで制度全体を理解することは適切ではありません。155万円の壁という言葉は、あくまで配偶者の所得水準と税負担の関係を説明する際の通俗的な呼び方として用いられている概念的な表現として理解することが重要です。