功績倍率
専門用語解説
功績倍率
功績倍率とは、役員退職金を算出する際に用いられる係数で、その役員が企業にどれだけ貢献したかを数値で表すものです。具体的には、最終報酬月額に在任年数をかけ、さらに功績倍率を乗じることで退職金額が決まります。この倍率は一律ではなく、役職の重要度や業績への影響度、企業の規模などによって異なり、社長や会長など経営に深く関与した役員ほど高く設定される傾向があります。
たとえば、社長であれば功績倍率は2.0〜3.0程度が一般的ですが、業種や会社の方針によって違いがあります。税務上は、この倍率が過大であると認定されると、退職金の一部が損金不算入となり、法人税の対象となる可能性があります。そのため、功績倍率は慎重に設定する必要があります。資産設計の場面では、役員自身が将来受け取る退職金の目安を把握するための重要な指標となります。