IDR
専門用語解説
IDR
IDR(Issuer Default Rating)とは、企業や国などの発行体が、自ら負っている債務について、利払いおよび元本返済を約束どおり履行できるかを総合的に評価した信用格付けです。主にフィッチが用いる格付け指標で、発行体全体の信用力を示す代表的な評価として位置づけられています。
IDRは、個別の債券条件ではなく、発行体そのものの返済能力に着目して付与されます。格付け会社は、財務内容、資金繰り、事業の安定性、収益力、負債構造、外部環境などを多面的に分析し、将来的に返済が滞る可能性を評価します。通常は中長期的な視点での返済能力を示す指標として用いられます。
IDRが高い水準にある場合、発行体の返済能力は相対的に高く、信用リスクは低いと評価されます。一方、IDRが低下するほど、財務的な余力や資金調達環境に不安があると見なされ、返済に支障が生じるリスクが高まっていることを示します。このため、IDRは債券投資や信用リスク分析において、基礎的かつ重要な判断材料として広く利用されています。
投資判断においては、IDR単体だけでなく、格付けの方向性や背景にある評価理由を併せて確認することで、発行体の信用状態をより立体的に把握することが可能になります。