専門用語解説
国内源泉所得
国内源泉所得とは、所得税法上、日本国内で生じたとみなされる所得のことを指します。たとえば、日本国内で得た給与、事業所得、不動産の賃貸収入、利子、配当、著作権料などが該当します。非居住者にとっては、日本国内で得たこの国内源泉所得のみが課税対象となるのが原則です。一方で、居住者は全世界所得(国外も含むすべての所得)が課税対象となります。
どの所得が「国内に源泉がある」と判断されるかは、所得の種類ごとに所得税法で細かく定義されています。たとえば、日本企業から受け取る配当や、日本にある不動産からの賃料は、非居住者であっても日本で課税される「国内源泉所得」に該当します。この区分は、国際的な税務判断や租税条約の適用可否にも大きく影響する重要な概念です。