専門用語解説
競売(けいばい)
競売(けいばい)とは、債務者がローンなどの借金を返済できなくなった場合に、その人が所有する不動産や資産を裁判所の手続きによって強制的に売却し、売却代金を債権者に配当する制度のことをいいます。特に不動産競売が一般的で、住宅ローンの滞納が続いた場合に金融機関が申し立てることによって実施されます。
競売は「公的なオークション」の一種であり、裁判所を通じて実施される点で、任意売却(当事者間の合意による売却)とは異なります。購入希望者は誰でも入札に参加でき、最も高い価格を提示した人が落札者となります。落札された金額は、債権者への返済に充てられ、余剰があれば債務者に戻されます。
一般の不動産取引と比べて、競売物件は相場より安く購入できる可能性がある一方で、内覧ができなかったり、占有者が残っていたりと、法的・実務的なリスクがあるため、注意が必要です。資産運用や不動産投資の観点でも、競売は慎重な情報収集と判断が求められる制度です。