専門用語解説
完全失業率
完全失業率とは、働く意思と能力がある人のうち、実際に職を持っていない人の割合を示す統計指標で、日本の総務省が毎月公表しています。この「働く意思と能力がある人」は「労働力人口」と呼ばれ、その中で職に就いていないが求職活動をしている人が「完全失業者」と定義されます。
つまり、完全失業率は「完全失業者 ÷ 労働力人口 × 100」で計算されます。この指標は、景気の動向を反映する重要な経済データであり、景気が悪化すれば失業率は上がり、景気が良くなれば下がる傾向があります。金融政策や政府の雇用対策を考える際の基本的な判断材料となるほか、インフレ率との関係を示すフィリップス曲線などでも用いられます。資産運用においても、経済の基礎体力を判断するためのマクロ指標として注目されることが多いです。