専門用語解説
ポートフォリオマネージャー
ポートフォリオマネージャーは、投資信託や年金基金などから預かった資金を、定められた運用方針に沿って株式や債券へ配分し、リスクを抑えながらリターンを最大化する専門家です。
仕事は (1) 経済環境と市場動向の分析、(2) 資産配分の決定、(3) 個別銘柄の選定と売買執行、(4) リスク管理、(5) パフォーマンス評価という五つのステップで回ります。
成果はベンチマークに対する超過収益やシャープレシオ、トラッキングエラーなどで測定され、四半期ごとに運用報告書や顧客向け会議で説明責任を果たします。運用スタイルには指数に忠実なパッシブ運用と、銘柄選択でベンチマーク超えを狙うアクティブ運用があり、目標や手数料体系が異なります。業務は投資判断の最終責任を伴うため、CFA協会認定証券アナリストや日本証券アナリスト協会認定アナリストなどの資格、加えて会計・リスク管理・マクロ経済の幅広い知識が求められます。
運用会社は金融商品取引法や投信法、年金基金ならガバナンス・ガイドラインに従う必要があり、コンプライアンス遵守も重要な職務の一部です。こうした専門性と規律の上に、顧客資産の「健康診断」と「処方箋」を担い、長期的な資産形成を支えるのがポートフォリオマネージャーの役割です。