購入型クラウドファンディング
専門用語解説
購入型クラウドファンディング
購入型クラウドファンディングとは、資金提供の対価として商品やサービスの提供を受ける形で行われる資金調達の仕組みを指します。
この用語は、新しい商品や企画、プロジェクトを立ち上げる際に、事前に支援者から資金を集める方法を説明する文脈で登場します。支援する側は出資や寄付を行うのではなく、完成後の商品や体験、権利などを受け取る前提で資金を提供します。そのため、事業者にとっては販売と資金調達を同時に行う手段として、利用者にとっては将来提供される価値を先に購入する行為として位置づけられます。
誤解されやすい点として、購入型クラウドファンディングが「投資」や「出資」と同じものだと理解されることがあります。しかし、この仕組みでは、資金提供者が事業の利益分配や経営への関与を得ることは想定されていません。あくまで取引の性質は商品の購入やサービスの予約に近く、資金を出したからといって金銭的なリターンが保証されるわけではありません。この違いを曖昧にすると、期待するリターンやリスク認識を誤る原因になります。
また、「購入したのだから必ず商品が届く」「通常の通販と同じ安全性がある」という理解も注意が必要です。購入型クラウドファンディングでは、プロジェクトが未完成の段階で資金が集められるため、開発遅延や計画変更、場合によっては提供が実現しないリスクも含まれます。これは制度の欠陥というより、仕組み上織り込まれている前提条件です。
購入型クラウドファンディングを理解するうえで重要なのは、「完成した商品を買う行為」ではなく、「実現を前提に支援する取引構造」であるという点です。価格や魅力だけで判断するのではなく、どの段階の企画に対して資金を提供しているのかを意識することで、この用語は正しく理解できます。購入型クラウドファンディングは、投資でも寄付でもない、事前購入という形をとった資金調達手法として位置づけるべき概念です。