ストリップス債
専門用語解説
ストリップス債
ストリップス債とは、もともと利付債として発行された国債や社債から、元本部分と利息部分(クーポン)を分離し、それぞれを独立したゼロクーポン債として流通させたものを指します。英語の「STRIPS」は “Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securities” の略で、「利息と元本の分離取引」という意味があります。
例えば10年国債をストリップス化すると、10回分の利息部分と最終の元本部分に分かれ、合計11本のゼロクーポン債が生まれます。これにより、投資家は「元本のみ」「利息のみ」といった特定のキャッシュフローに投資することが可能になります。
ストリップス債は、米国の「Treasury STRIPS」が代表例として知られていますが、日本でもかつて国債のストリップス化制度が導入されていたほか、ドイツやフランスなど欧州諸国の国債市場でも利用されています。一部の社債についても、金融機関がストリップス化を行うことでゼロクーポン債として取引されるケースがあります。
投資家にとっては、通常のクーポン債と異なり満期まで利払いがなく、額面と購入価格の差額が収益となる点で「割引債」と同じ仕組みを持ちます。ただし、割引債が最初からゼロクーポン型として発行されるのに対し、ストリップス債は既存の利付債を分解して生み出される点が大きな違いです。
長期のキャッシュフローを確実に確保したい投資家や、将来の金利変動リスクをヘッジしたい機関投資家に活用されることが多く、年金基金や保険会社などの長期運用主体にとって重要な手段となっています。