インデックス投資でもリバランスが必要なのですか?
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2025/02/03 19:56
男性
40代
インデックス投資は基本的に長期間放置しても良いとも、リバランスが必要とも聞きます。リバランスが必要になる理由はなんでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
リバランスは、変動で崩れた資産配分を当初の設計図に戻す保守点検です。インデックス投資でも株式と債券の比率は相場次第で偏り、放置すればリスク・リターン特性が想定外に変質します。たとえば「株式50%・債券50%」で始めたポートフォリオが、株価上昇で「株式60%・債券40%」になれば、下落局面で受けるダメージは設計時より大きくなります。
比率を元に戻すことで、①リスク許容度を守り続けられる、②値上がりした資産を売り、割安な資産を買う“逆張り”を自動で実行できる、という二つのメリットが得られます。これにより長期リターンが滑らかになり、暴落時の心理的負担も軽減します。
実務では「年1回」または「目標比率から5%以上乖離したら」のルールが一般的です。ただし課税口座では売却益に税金がかかり、売買手数料や信託財産留保額も発生し得るため、コストと税制を踏まえて頻度を調整してください。iDeCoや新NISAなど非課税枠での積立増額、あるいは追加投資で不足部分を埋める“入金リバランス”なら税コストを抑えられます。
要するに、インデックス投資の“ほったらかし”は「メンテナンス付き」でこそ活きます。計画的なリバランスを取り入れることで、目標達成までの道筋を着実かつストレス少なく歩むことができます。
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インデックス
インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。
インデックスファンド
インデックスファンドとは、特定の株価指数(インデックス)と同じ動きを目指して運用される投資信託のことです。たとえば「日経平均株価」や「TOPIX(東証株価指数)」などの市場全体の動きを示す指数に連動するように設計されています。この仕組みにより、個別の銘柄を選ぶ手間がなく、市場全体に分散投資ができるのが特徴です。また、運用の手間が少ないため、手数料が比較的安いことも魅力の一つです。投資初心者にとっては、安定した長期運用の第一歩として選びやすいファンドの一つです。
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、資産運用における投資対象の組み合わせを指します。分散投資を目的として、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などの異なる資産クラスを適切な比率で構成します。投資家のリスク許容度や目標に応じてポートフォリオを設計し、リスクとリターンのバランスを最適化します。また、運用期間中に市場状況が変化した場合には、リバランスを通じて当初の配分比率を維持します。ポートフォリオ管理は、リスク管理の重要な手法です。
リバランス
リバランスとは、ポートフォリオを構築した後、市場の変動によって変化した資産配分比率を当初設定した目標比率に戻す投資手法です。 具体的には、値上がりした資産や銘柄を売却し、値下がりした資産や銘柄を買い増すことで、ポートフォリオ全体の資産構成比率を維持します。これは過剰なリスクを回避し、ポートフォリオの安定性を保つためのリスク管理手法として、定期的に実施されます。 例えば、株式が上昇して目標比率を超えた場合、その一部を売却して債券や現金に再配分するといった調整を行います。なお、近年では自動リバランス機能を提供する投資サービスも登場しています。
分散投資
分散投資とは、資産を安全に増やすための代表的な方法で、株式や債券、不動産、コモディティ(原油や金など)、さらには地域や業種など、複数の異なる投資先に資金を分けて投資する戦略です。 例えば、特定の国の株式市場が大きく下落した場合でも、債券や他の地域の資産が値上がりする可能性があれば、全体としての損失を軽減できます。このように、資金を一カ所に集中させるよりも値動きの影響が分散されるため、長期的にはより安定したリターンが期待できます。 ただし、あらゆるリスクが消えるわけではなく、世界全体の経済状況が悪化すれば同時に下落するケースもあるため、投資を行う際は目標や投資期間、リスク許容度を考慮したうえで、計画的に実行することが大切です。
インデックス運用
インデックス運用は、市場全体の動きを示す指標(インデックス)に連動するように設計された運用手法です。例えば、日経平均株価やS&P500などのインデックスに基づき、同様の構成比率で資産を運用します。 市場全体に投資するためリスク分散が図りやすく、運用コストが低いのが特徴です。一方で、大きな利益を狙うというよりも、市場平均と同程度のリターンを目指す保守的な運用スタイルです。