NISAのつみたて投資枠やiDeCoが使っているドルコスト平均法とはなんですか?
解決済み
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2024/10/20 18:22
男性
30代
将来に備えて、iDeCoかNISAのつみたて投資枠を使って積立投資を行おうと考えています。投資経験のある友人と話していたところ、iDeCoもNISAのつみたて投資枠もドルコスト平均法を使った投資になるから、初心者がやるには良い方法だと言われました。 友人がドルコスト平均法の説明をしてくれたのですが、難しくてよくわかりませんでした。 ドルコスト平均法だと何が良いか、わかりやすく説明いただくことは可能でしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
ドルコスト平均法とは、一定期間ごとに一定金額の金融商品を購入し続ける手法です。
例えば、毎月1万円ずつ投資信託Aを購入するとします。
ある月に投資信託Aの基準価額が100円のときは100口購入し、翌月基準価額が200円になっていたら50口、という具合です。購入する価格は1万円で一定なので、投資信託Aの価格が変われば購入する口数が変わります。
このようにドルコスト平均法を使う利点の1つは、「買い時かどうか」と市場の動向を考える必要がないことです。定期的に決まった金額を投資するため、市場の動向に左右されることなく、着実に投資を続けることができます。
またドルコスト平均法だと、自然と「安いときに多く、高いときに少なく」購入します。そのため、平均購入単価を抑えることができ、効率的な資産運用が可能となることもメリットです。
さらに、ドルコスト平均法は投資に伴う心理的なストレスを軽減する効果もあります。市場が下落しているときでも、「安く買えるチャンス」と前向きに捉えることができます。また、定期的に少額ずつ投資するので、一度に大きな損失を被るリスクを軽減できます。これは、投資初心者の方にとって特に重要な利点といえるでしょう。
iDeCoやNISAのつみたて投資枠は、最初に毎月の積立額と投資対象を設定することから、自動的にドルコスト平均法を使うことになります。これらの制度は長期的な積立投資による資産形成を目的としており、税制優遇もあるため、より効率的に資産を育てることができます。
初心者の方にとって、資産運用は価格の変化に伴う不安や緊張をもたらすものかもしれません。しかし、ドルコスト平均法を用いることで、その不安を和らげつつ、着実に資産運用を進めることができます。時間をかけて少しずつ投資の経験を積み、徐々に理解を深めていくことができるのも、この方法の大きな魅力です。
最後に強調したいのは、ドルコスト平均法は長期的な視点で行うことが重要だという点です。短期的な市場の変動に一喜一憂せず、粘り強く続けることで、その真価を発揮します。iDeCoやNISAのつみたて投資枠を活用し、ドルコスト平均法で着実に資産を育てていくことは、将来への良い備えとなるでしょう。
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