退職金を投資するのはやめたほうがいい、と言われる理由はなんでしょうか?
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2024/10/07 21:49
男性
60代
退職金を投資するのはやめたほうがいいと言われました。なぜこのように言われるのでしょうか?理由とよくある懸念事項や投資の落とし穴を教えて下さい。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
退職金を投資しないほうがいいと言われる最大の理由は、老後生活の柱となる一括資金を損なうと取り返しがつかず、生活再建が極めて困難になるからです。
加えて ①市場急落直後に取り崩しを余儀なくされる「タイミングリスク」、②高金利定期で釣り高手数料商品へ誘導する「情報非対称リスク」、③大金を得た直後に判断が甘くなる「心理バイアス」という三つの落とし穴が重なりやすく、結果として資産毀損の確率が高まります。
これを避ける王道は、まず3〜5年分の生活費を無リスク資金で確保し、残額を低コスト分散商品へ複数回に分けて投入。手数料・税制・流動性を数値で比較し、損失許容額と取り崩し時期を可視化したうえで、専門家のセカンドオピニオンを得る――「投資しない」ではなく「守りを厚くした運用設計」で退職金を活かすことが最適解です。
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リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。
リスク
リスクとは、資産運用において、期待している結果とは異なる結果が生じる可能性のことを指します。具体的には、投資による損失が発生するかもしれない不確実性を意味しますが、必ずしも悪い結果だけを指すわけではなく、期待以上の利益が出る可能性もリスクの一部とされます。リスクには、株価の変動、金利の変動、為替レートの変動などさまざまな種類があり、それぞれに応じた対策が求められます。資産運用を行う上では、自分がどの程度のリスクを受け入れられるかを理解し、それに応じた投資戦略を立てることが非常に重要です。
投機
投機とは、将来の価格の変動を予測して利益を得ようとする行為のことを指します。価格が大きく動くことを期待して、短期間で売買を繰り返すのが特徴です。たとえば、株や仮想通貨などが値上がりすると思って買い、実際に値上がりした後にすぐ売って差額の利益を得ようとするような取引が該当します。投資との違いは、企業の成長や価値に注目するのではなく、あくまで値動きそのものを重視して利益を狙う点です。成功すれば短期間で大きな利益を得られることもありますが、反対に損失を被るリスクも高く、初心者には注意が必要なスタイルです。