専門用語解説
法人版事業承継税制
法人版事業承継税制とは、中小企業の経営者が、自社株式を後継者に引き継ぐ際に発生する贈与税や相続税の負担を軽くするための特例制度です。一定の条件を満たすことで、贈与や相続によって引き継がれた自社株にかかる税金が全額猶予され、事業の円滑な承継を支援する仕組みとなっています。
たとえば、経営者が引退して子どもや役員などに株式を渡すとき、そのままだと多額の税金が発生しますが、この制度を活用すれば、事業を継続する限り税金の支払いを猶予してもらえます。制度は申請制で、都道府県知事の認定を受ける必要があり、事業継続や雇用維持などの条件も課せられています。企業の後継者問題を解決し、地域経済の活性化や雇用の安定にもつながる重要な制度です。