専門用語解説
デス・スパイラル
デス・スパイラルとは、MSCBのような転換価格が変動するタイプの社債が原因で、企業の株価が急激かつ継続的に下落してしまう悪循環のことを指します。投資家が株価の下落に応じて転換価格を引き下げながら株式に転換し、それを市場で売却することでさらに株価が下がり、また転換価格が下がるという流れが繰り返されます。
このような状況になると、新株の発行が増えて既存株主の持ち株比率が大きく下がり、株式の価値がどんどん薄まってしまいます。その結果、企業の信用や資金調達力が大きく損なわれ、経営そのものが危機に陥ることもあります。特に財務体質が弱い企業にとっては、非常に深刻な問題となる可能性があるため、投資家としてはMSCBの条件や企業の財務状況を慎重に見極めることが重要です。