専門用語解説
期待ショートフォール(expected-shortfall)
期待ショートフォールとは、一定の確率を超えて損失が発生した場合に、その損失が平均してどのくらいの大きさになるかを示すリスク指標のことです。これは、一般的に使われるVaR(バリュー・アット・リスク)が「ある確率の範囲内で起こりうる最大損失額」を示すのに対して、「その限界を超えたもっと深刻な損失」に着目したもので、より現実的で慎重なリスク管理に役立ちます。
たとえば、「5%の確率で起こる最悪の事態」が実際に起きたとき、その平均的な損失が期待ショートフォールです。金融機関では、リーマンショックのような極端な市場変動に備えるため、この指標を使ってポートフォリオの健全性を評価するケースが増えています。投資初心者にとっては少し専門的に聞こえるかもしれませんが、「想定を超えた損失にどう備えるか」を考えるうえで、知っておきたいリスク指標です。