専門用語解説
グリーンシューオプション
グリーンシューオプションとは、企業が株式を新規に上場(IPO)する際に、引受証券会社が追加で株式を売り出すことができる特別な権利のことです。通常は、IPO直後に株価が大きく変動しないように安定化を図るために使われます。たとえば、IPOで予想以上に買い注文が殺到して株価が急騰しそうな場合、証券会社はあらかじめ借りていた株を市場に追加で売り出して、価格の過熱を抑えます。
その後、株価が落ち着いたタイミングで、企業から正式に株を買い取ることになります。この「追加で売って、あとで買い戻す」仕組みが、グリーンシューオプションです。名前の由来は、アメリカのグリーンシュー社が最初にこの制度を使ったことによります。日本でもIPOの際によく利用される制度で、投資家にとっては安定した価格形成に役立つものです。