専門用語解説
グループ法人税制
グループ法人税制とは、親会社が完全支配(通常は議決権の100%保有)している子会社など、同一企業グループ内の法人を一体として捉え、資産の移転や損益通算に関する税務上の取り扱いを特例的に認める制度です。これにより、グループ内での資本関係を簡素化し、グループ経営を円滑に進められるようにする一方、課税の公平性を確保するため一定の要件や制限も設けられています。
たとえば完全子会社間で資産を移転する際には譲渡損益を繰り延べられるため、事業再編や組織再編を柔軟に行えるメリットがあります。その反面、制度を利用するには100%グループかどうかの判定や継続的な届出が必要であり、適用除外となるケースもあるため、実務では慎重な判断が求められます。