専門用語解説
発行体プロフィール・スコア(IPS)
発行体プロフィール・スコア(Issuer Profile Score:IPS)とは、ESG(環境・社会・ガバナンス)要因に基づいて、企業や国などの債券発行体が持つ潜在的なリスクや課題の大きさを数値化し、比較・評価するためのスコアです。これは、ESGが発行体の信用力にどの程度影響を与えるかという視点ではなく、その発行体が直面しているESG関連リスクの「性質や大きさ」に焦点を当てています。
たとえば、気候変動の影響を受けやすい産業に属する企業や、労働環境やガバナンス体制に課題を抱える企業は、IPSが高くなる傾向があります。格付機関などが発行体分析の補足情報として提供することが多く、ESG評価やサステナブル投資における比較分析ツールとして活用されます。クレジット・インパクト・スコア(CIS)がESGが信用格付に与える「影響度」を測るのに対し、IPSは「構造的なESGリスクの強さ」を示すのが特徴です。