専門用語解説
Mt.Gox事件
Mt.Gox事件とは、かつて世界最大級のビットコイン取引所であった「Mt.Gox(マウントゴックス)」が、2014年に約85万BTC(当時の価値で約470億円)もの顧客資産を喪失し、経営破綻に至った事件です。東京に拠点を置く同社は、ピーク時には世界のビットコイン取引の7割を担っていましたが、セキュリティの脆弱性や内部管理体制の不備から、大規模な不正流出が長年にわたって見過ごされていたとされています。
この事件はビットコイン市場に大きな不信感をもたらし、仮想通貨業界全体の信頼性や規制の必要性が問われるきっかけとなりました。その後、長い民事再生手続きを経て、2024年から元顧客への返還が段階的に始まる見通しとなり、事件は現在も完全には終結していません。