専門用語解説
マルチ商法(連鎖販売取引)
マルチ商法(連鎖販売取引)とは、商品やサービスを販売する人が、新たな販売員を紹介することで販売組織を広げ、その組織内の売上や紹介数に応じて報酬を得る仕組みの販売形態です。紹介された販売員がさらに別の人を紹介していく連鎖構造が特徴であり、販売ネットワークがピラミッド型に拡大していきます。日本ではこのような仕組みを「連鎖販売取引」として特定商取引法により合法的に規定されていますが、誇大広告や強引な勧誘、商品の実体が伴わない場合などは法違反となることがあります。
ねずみ講との最大の違いは、マルチ商法には商品やサービスの実際の取引がある点です。ただし、販売活動よりも勧誘による報酬が主となっている場合や、過大な収益をうたって誤解を招く場合は、違法と判断されることがあります。資産運用や副業として誘われることもありますが、契約や報酬体系の内容をよく確認し、冷静に判断することが大切です。