専門用語解説
元本確保型商品
元本確保型商品とは、あらかじめ定められた条件を満たせば、投資した元本が一定期間後に全額戻ってくることが保証されている金融商品のことを指します。損失が出ないことを前提とした設計であるため、投資初心者やリスクを取りたくない方にとって、安心感のある選択肢となります。代表的なものには、定期預金型の商品や保険型商品(積立保険など)があります。
この元本確保型商品は、特に確定拠出年金(iDeCoや企業型DC)において頻繁に活用される運用先の一つでもあります。確定拠出年金では、加入者自身が自分の年金資産の運用先を選ぶ必要がありますが、「元本を減らしたくない」という理由から、まずこのタイプの商品を選ぶ方も少なくありません。
ただし注意点もあります。リスクが低い代わりにリターンも限定的で、長期的に見ても資産の大幅な成長は期待しづらいという特徴があります。また、確定拠出年金では途中で解約はできませんが、スイッチング(別の商品への変更)を行った場合、商品によっては元本保証の条件が外れることもあります。そのため、「いつまで保有すれば元本が保証されるのか」といった契約条件を事前に確認することが非常に重要です。
元本確保型商品は、資産形成のスタート地点として有効ですが、ライフステージや資産形成の目的に応じて、成長型商品(株式型投信など)とのバランスも検討していくことが、将来の資産をより安定的に築くためのポイントとなります。