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SICAV(シカブ)

SICAV(シカブ)とは、「Société d'Investissement à Capital Variable」の略で、日本語では「可変資本投資会社」と訳されることが多い、主にヨーロッパで使われる投資信託の一種です。特にルクセンブルクやフランス、スイスなどで広く利用されています。SICAVは株式会社の形を取っており、投資家はその株式を購入する形で投資します。ファンドの規模が投資家の出資によって変動するため、「可変資本」と呼ばれます。日本の投資信託に似ていますが、ヨーロッパ独自の法制度の下で運営されており、海外分散投資を考えるうえで知っておくべき重要な形態の一つです。

SICAV(シカブ)は、「可変資本型の投資会社」を意味するヨーロッパ特有の投資ファンドの形式です。株式会社のような仕組みを取りながら、投資家が出資することでファンドの資本が増減し、運用規模が柔軟に変わるのが特徴です。ルクセンブルクやフランス、イタリア、スペイン、ベルギーなどで多く活用されており、欧州の投資信託の代表的な形態となっています。

SICAVでは、投資家はその「株式」を購入することでファンドに参加し、いつでも時価(基準価額)で換金することができます。資金の出入りに応じてファンドの大きさが変わる「オープン型」の仕組みは、日本の公募投資信託にもよく似ています。ただし、SICAVは法人格を持つ会社であり、投資家は株主として議決権を持つ点が日本の投資信託とは異なります。

多くのSICAVは、EUの共通ルールである「UCITS(ユーシッツ)」という制度に基づいて運用されています。UCITSとは、投資先の分散や情報開示、資産管理などに関する厳しい基準を満たしたファンドに与えられる認可制度で、ヨーロッパ全域での販売が可能となります。日本でもUCITSに準拠したSICAVは、安全性や透明性が高い海外ファンドとして紹介されることが増えています。

SICAVに似た形態として、FCP(エフシーピー)という信託型ファンドもありますが、こちらは法人格を持たず、投資家に議決権もありません。また、SICAF(シカフ)と呼ばれる固定資本型のファンドもあり、こちらは途中での換金ができないクローズド型の仕組みとなっています。

さらにルクセンブルクでは、ひとつのSICAVの中に複数のファンドを組み合わせた「傘型SICAV」が多く使われています。これは、たとえば株式型、債券型、通貨別など、異なる運用戦略のファンドを一つの法人の中で管理する形式で、投資家の多様なニーズに応じた柔軟な資産運用が可能になります。

SICAVは、ヨーロッパの法制度に裏付けられた信頼性の高いファンド形態であり、海外分散投資を考えるうえで知っておきたい基本的な仕組みのひとつです。日本の投資信託とは似て非なる点も多いため、「UCITSに準拠しているか」「法人型か信託型か」「換金の自由度」などを確認しながら、自分に合った商品を見極めることが大切です。

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