専門用語解説
サマータイム
サマータイムとは、夏の期間に時計を通常より1時間進めることで、日照時間を有効活用する制度です。欧米を中心に採用されており、照明などのエネルギー消費を抑えたり、人々の生活リズムを自然光に合わせたりする目的で運用されています。
資産運用の観点では、日本の投資家が米国や欧州などの市場で取引を行う際、サマータイムの有無によって取引時間が変動する点に注意が必要です。ニューヨーク市場やロンドン市場はサマータイムを採用しており、日本時間との時差が通常期より1時間短くなります。これを理解せずに発注すると、取引開始や終了のタイミングを誤るリスクがあります。
以下に、主要市場の取引時間を日本時間換算でまとめます。
市場 | 標準時間(冬時間) | サマータイム期間 | サマータイム適用時 |
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ニューヨーク証券取引所(NYSE)・NASDAQ | 23:30~翌6:00 | 3月第2日曜~11月第1日曜 | 22:30~翌5:00 |
ロンドン証券取引所(LSE) | 17:00~翌1:30 | 3月最終日曜~10月最終日曜 | 16:00~翌0:30 |
ドイツ(フランクフルト証券取引所) | 16:00~翌0:30 | 3月最終日曜~10月最終日曜 | 15:00~23:30 |
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME、先物・オプション中心) | 0:00~翌23:00(一部商品で変動あり) | 3月第2日曜~11月第1日曜 | 23:00~翌22:00 |
サマータイムの期間は国や地域によって異なるため、投資家は「いつ切り替わるか」を事前に把握しておくことが重要です。米国は3月第2日曜日から11月第1日曜日まで、欧州は3月最終日曜日から10月最終日曜日までが一般的です。
このように、サマータイムは生活制度であると同時に、資産運用の実務に直結する要素です。海外市場を取引する日本の投資家にとって、取引時間の把握は基本中の基本といえます。