専門用語解説
ボラティリティ・デケイ
ボラティリティ・デケイとは、主に短期的な価格変動(ボラティリティ)に連動する金融商品、特に「VIX連動型ETF」や「先物取引」などに見られる価値の自然減少現象のことを指します。これは、価格が上昇も下落もしないような「横ばい」の相場が続いた場合でも、時間の経過とともに商品の価値が減ってしまう仕組みによって発生します。
特にボラティリティ指数(例:VIX)の先物を用いたETFでは、期近と期先の価格差(コンタンゴ)により、ロールオーバー時に損失が生じやすく、それが累積して価値が減少していきます。この「見えにくいコスト」が長期保有には不向きである主な理由のひとつです。短期的な価格変動を狙う投機的な運用では効果を発揮することがありますが、ボラティリティ・デケイを理解していないと、投資判断を誤る可能性があるため注意が必要です。