専門用語解説
YTC(Yield to Call)
YTC(Yield to Call)とは、繰上償還条項付き債券が、最初のコール日(償還可能日)に発行体によって早期償還されると仮定した場合の利回りを意味する金融指標です。通常の最終利回り(Yield to Maturity, YTM)が満期まで保有することを前提とするのに対し、YTCは繰上償還される可能性を考慮した利回りであり、実際の収益性をより保守的に評価するために用いられます。
特に、市場金利が低下している局面では、発行体が高利回りで発行した債券を早期に償還して再発行し直す(借り換える)傾向が強まるため、YTCの重要性が増します。投資家にとっては、早期償還リスクと利回り低下の可能性を見極める材料となります。