暗号資産ETFのメリットは何ですか?
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2025/02/11 18:47
男性
30代
暗号資産ETFに投資することのメリットは何でしょうか?暗号資産を直接買うのと比べて、どんな利点がありますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
暗号資産ETFの魅力は、「暗号資産の価格変動をそのまま取り込みながら、直接保有時に生じる管理の煩雑さと固有リスクを大幅に削減できる」ことに尽きます。第一に、証券口座で株式と同じ手続きで売買できるため、ウォレット開設・秘密鍵保管・ハッキング対策といった運用負担が不要です。ETFの保管・清算は金融当局の規制下で行われるため、取引所倒産やカウンターパーティー不履行といったリスクも相対的に抑えられます。第二に、1口数千円程度から投資でき、基準価額を見ながらタイミングや金額を細かく分散できるので、ポートフォリオ全体のリバランスも容易です。ファンドが複数の取引所やデリバティブを駆使して運用する場合は、個人では難しい地域・流動性の分散効果が自然に得られる点もメリットです。第三に、損益は証券会社の年間取引報告書に一括計上されるため、確定申告時の計算がシンプルになりやすい―これは暗号資産を直接取引した際に課題となる雑所得計算の複雑さを軽減します。
もっとも、ETF特有のプレミアム/ディスカウント、運用コスト、先物連動型であればロールコストなど、価格が基礎資産と乖離する要因もあります。暗号資産と同等の高いボラティリティも避けられません。これらを許容できるか、投資目的に合致しているかを見極め、制度や税務の細部が不明な場合は専門家に相談することをお勧めします。
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暗号資産ETF
暗号資産ETF(Exchange Traded Fund)は、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産(仮想通貨)の価格に連動する上場投資信託です。 証券取引所で株式と同じように売買できるため、投資家は直接暗号資産を保有せずに、その価格変動に投資できます。 暗号資産ETFには、現物型と先物型の2種類があります。現物型は、実際にビットコインなどを保有し、価格に連動する仕組みです。 一方、先物型は暗号資産の先物契約を通じて価格を追跡します。 2023年には、カナダやヨーロッパで現物型ETFが登場し、2024年には米国でもビットコイン現物ETFが承認されました ETFを利用することで、ウォレットの管理不要、規制の整った市場での取引、税制面の優遇といったメリットがあります。 一方で、価格の変動が大きいため、リスク管理も重要です。暗号資産市場の成長とともに、今後さらなる注目を集める分野です。
分散投資
分散投資とは、資産を安全に増やすための代表的な方法で、株式や債券、不動産、コモディティ(原油や金など)、さらには地域や業種など、複数の異なる投資先に資金を分けて投資する戦略です。 例えば、特定の国の株式市場が大きく下落した場合でも、債券や他の地域の資産が値上がりする可能性があれば、全体としての損失を軽減できます。このように、資金を一カ所に集中させるよりも値動きの影響が分散されるため、長期的にはより安定したリターンが期待できます。 ただし、あらゆるリスクが消えるわけではなく、世界全体の経済状況が悪化すれば同時に下落するケースもあるため、投資を行う際は目標や投資期間、リスク許容度を考慮したうえで、計画的に実行することが大切です。
ウォレット
ウォレット(Wallet)は、暗号資産(仮想通貨)を保管・管理・送受信するためのデジタル財布です。暗号資産を安全に保管するために、秘密鍵(プライベートキー)と公開鍵(パブリックキー)を管理する役割を持ちます。 ウォレットには大きく分けてホットウォレットとコールドウォレットの2種類があります。 ホットウォレット:インターネットに接続されたウォレットで、利便性が高く、スマートフォンアプリや取引所内ウォレットがこれに該当します。ただし、ハッキングリスクがあるため、十分なセキュリティ対策が必要です。 コールドウォレット:インターネットから切り離されたウォレットで、USB型デバイス(ハードウェアウォレット)や紙に記録するペーパーウォレットがあります。 安全性が高い一方で、紛失するとアクセスできなくなるリスクもあります。 自分の用途に合ったウォレットを選び、セキュリティを確保することが重要です。