資産管理会社の設立にはどんな手続きが必要?
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2025/03/28 20:08
男性
40代
資産管理会社を設立するにはどのような手続きが必要なのでしょうか?また、合同会社と株式会社のどちらを選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットも含めて詳しく知りたいです。手続きにかかる期間や、専門家に依頼する場合の費用相場についても教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
資産管理会社を設立する手続きは、①会社の基本事項(商号・目的・本店所在地・資本金・出資者/役員)の確定、②定款の作成・認証、③法務局での設立登記、④法人名義の銀行口座開設と税務・地方税務署への各種届出、という4段階に整理できます。必要書類がそろっていれば登記は提出後3〜7営業日で完了し、準備期間を含めても2〜4週間程度で稼働を始めるのが一般的です。
合同会社(GK)は登録免許税6万円のみ(電子定款なら印紙代4万円も不要)で設立でき、役員任期や決算公告義務がないため維持コストが低廉です。出資者=経営者の構造なので意思決定が速く、少人数で完結する不動産保有や有価証券管理に適しています。
株式会社(KK)は登録免許税15万円に公証人認証費用5〜6万円が加わりますが、「株式会社」ブランドによる信用力の高さ、株式発行やストックオプションを活用した資本政策の自由度、役員を外部登用しやすい拡張性が強みです。一方で役員任期管理(最長10年)や決算公告義務が生じるため、年間の維持コストと事務負担はGKより大きくなります。
専門家に一括依頼する場合の報酬相場は、司法書士・行政書士のみで5万〜15万円、電子定款代行や税理士とのパッケージで10万〜25万円前後が目安です。電子定款を利用すれば印紙代4万円を節約でき、手続きもスムーズになります。
将来の資産規模や事業拡大の可能性、相続・承継スキームまで見据えると、最適な法人形態はケースバイケースです。税理士や司法書士にシミュレーションを依頼し、設立コストと維持負担、信用力のバランスを比較した上で選択されると安心です。
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登記(登記手続き)
登記とは、会社の設立や変更、財産の所有権などの法的事項を公的な記録として登録する手続きのことを指します。会社の登記は法務局で行われ、商号、本店所在地、役員構成などが記録されます。これらの登記情報は誰でも確認でき、取引の透明性を確保するために重要な役割を果たします。 投資家にとっても、登記情報は企業の実在性や信用を確認するための客観的な根拠のひとつであり、投資判断の信頼性を高める助けになります。また、不動産投資においても、登記を通じて所有権や担保権の状態を確認できます。
合同会社
合同会社とは、出資者(社員)が経営に直接関与できる法人形態で、出資者は有限責任を負います。設立手続きや維持費用が株式会社より簡易で、柔軟な運営が可能です。利益配分の自由度が高いことも特徴です。
株式会社
株式会社とは、株式を発行して資金を調達し、株主が出資した範囲内で責任を負う法人形態です。株主は、会社の経営には直接関与せず、取締役会が運営を行います。利益が出れば株主に配当が支払われます。
定款
定款とは、会社設立時に作成される会社の基本的なルールを定めた文書です。目的、商号、本店所在地、資本金、機関設計などが記載され、法務局への登記前に公証役場で認証を受ける必要があります。