インデックスを真似て自分でポートフォリオを組む方法は、どんな人におすすめですか?
回答受付中
0
2025/04/04 20:12
男性
30代
自由度の高い資産運用スタイルに関心がありますが、自分に合っているかどうかが分かりません。カスタマイズ型のインデックス運用は、どのような投資家に適しているのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
カスタマイズ型のインデックス運用は、一定の自由度を持って資産運用を進めたい方にとって、非常に魅力的な選択肢です。特に、ある程度まとまった資産を保有していて、短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的にじっくりと資産を育てたいと考えている方に向いています。
また、所得が高く税負担が大きい方にとっては、税効率を意識した設計が可能であるという点も、大きなメリットのひとつです。運用に自分の価値観を反映させたい方、たとえば環境や社会に配慮したESG投資を取り入れたい方や、特定の業種や企業を対象から除外したいと考える方にも適したスタイルです。インデックスをベースにしつつ、自分なりの方針で構成を調整できるため、スマートベータやファクター投資といった、やや高度な戦略に関心がある方にもフィットします。
一方で、こうした自由度の高さは、裏を返せばある程度の判断力や管理の手間が求められるということでもあります。運用に多くの時間を割けない方や、シンプルで自動的に進められる仕組みを好む方にとっては、少々負担に感じられるかもしれません。
自分に合ったスタイルかどうかを判断するには、資産運用に対する目的、リスク許容度、日常の中でどれだけ運用に関われるかといった点を総合的に考えることが大切です。もし迷うようであれば、資産運用に詳しい専門家と一緒に、自分に合った選択肢を探ってみるとよいでしょう。
関連記事
関連質問
関連する専門用語
ESG
ESGは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の略で、企業がこれらの観点で持続可能性に配慮しているかを評価する基準です。投資判断に活用され、社会的課題への関心が高まる中、注目されています。
インデックス
インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。
スマートベータ指数
従来の時価総額型のインデックス(指数)のように市場全体の平均を示す指数ではなく、財務指標などの特定の要素に着目して銘柄を組み入れる指数。 運用パフォーマンス評価において、市場全体の動きに連動するリターンをベータ、超過収益をアルファと呼ぶ。
ファクター投資
ファクター投資とは、株式などの投資対象を選ぶ際に、特定の「ファクター(要因)」に基づいて投資判断を行う手法です。このファクターとは、過去のデータから長期的にリターンを高めたり、リスクを抑えたりするとされる特徴のことで、代表的なものには「バリュー(割安性)」「モメンタム(勢い)」「サイズ(企業の規模)」「クオリティ(財務の健全性)」などがあります。たとえば、割安な株に投資する「バリュー・ファクター」や、最近値上がりしている株に投資する「モメンタム・ファクター」といった具合です。従来の市場全体に投資する方法よりも、より高いリターンやリスクコントロールを目指せる可能性がある一方で、タイミングや市場環境によって成果が変わるため、しっかりとした理解と戦略が必要です。
リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。