収入が安定していれば、リスク許容度を高めてもいい?
収入が安定していれば、リスク許容度を高めてもいい?
回答受付中
1
2025/02/18 14:29
男性
40代
資産運用をするにあたり、リスク許容度について検討しています。給与が安定しているなら、リスク資産を多めにしても問題ない?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
安定した給与は確かにリスクを取る体力を高めますが、それだけでリスク資産を増やしてしまうと落とし穴があります。まず、手取りの6〜12か月分を目安に生活防衛資金を確保し、住宅ローン・教育費・医療費など必ず来る大口支出の資金計画を固めてください。次に、勤務先の業績や自身の健康状態、キャリアの市場価値といった「収入の持続性」を点検し、途切れる可能性がどの程度あるかを見積もる必要があります。最後に、運用目的と残存運用期間を確認しましょう。定年まで長い場合は株式などリスク資産比率を上げても合理的ですが、ゴールが近い場合や取り崩しフェーズに入る前は、価格変動の小さい資産を厚めにしてドローダウンを抑えるほうが賢明です。要するに、安定収入はリスクテイクの「許可証」ではなく「要件の一部」にすぎません。生活防衛資金と将来支出を手当てしたうえで、余裕資金の範囲内でリスクとリターンのバランスを調整し、定期的に見直すことが長期的な資産形成を堅実に進める近道です。
忰山 翔
36歳
株式会社ファンドスタジオ 代表取締役
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リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。
リスク資産
リスク資産とは、市場の変動によって価格が上下し、投資元本が増減する可能性のある資産のことを指す。代表的なものとして、株式、投資信託、外国為替、コモディティ(原油や金など)、不動産などがある。 これらの資産は、長期的に見ればリターンが期待できる一方で、短期的には価格が大きく変動することがある。そのため、リスク資産を運用する際は、投資の目的や期間、リスク許容度を考慮したポートフォリオの設計が重要となる。
生活防衛資金
生活防衛資金とは、万が一の病気や失業、災害などで収入が途絶えた場合でも、一定期間は生活を維持できるように、あらかじめ確保しておく現金のことです。投資を始める前にまず準備しておくべきお金で、一般的には生活費の3か月から6か月分を目安にするとされています。 この資金は、株や投資信託のように価格が変動する商品ではなく、すぐに引き出せる預金などで保管するのが望ましいとされています。生活防衛資金がしっかりと確保されていれば、投資のリスクを過度に恐れずに冷静な判断がしやすくなり、精神的な安心感にもつながります。
ドローダウン(最大許容下落率)
ドローダウン(最大許容下落率)とは、投資家が精神的・資金的に「これ以上下がると耐えられない」と感じる資産価格の下落幅(%)の上限のことを指します。たとえば、「30%までの損失なら我慢できるが、それ以上は無理」と考える場合、その人の最大許容下落率は30%です。 これは実際の相場変動とは別に、投資家自身があらかじめ設定するリスク許容度であり、長期運用の設計やポートフォリオ構築時に非常に重要な指標です。最大許容下落率を超えるような損失が出ると、冷静な判断ができず、パニック売りなど非合理な行動につながる可能性が高まります。 そのため、自分の最大許容下落率を正しく把握しておくことで、リスクとリターンのバランスが取れた資産運用を実現しやすくなります。金融アドバイザーとの面談やリスク診断でも、この考え方が活用されます。


