積立投資の効果を実感しにくいのですが本当に効果はあるのでしょうか?
積立投資の効果を実感しにくいのですが本当に効果はあるのでしょうか?
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2025/04/04 16:37
男性
40代
積立投資を毎月コツコツ続けているものの、「これって本当に効果あるのかな?」と不安になることがあります。大きく増える実感が持ちにくいし、周囲が一発で増やした話をしていると、積立の意味が薄いように感じてしまいます。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
積立投資を続けていると、成果が見えにくく「本当に意味があるのか」と不安になることは珍しくありません。特に、短期間で資産を大きく増やしたという話を耳にすると、自分の地道な取り組みが色あせて見えてしまうこともあるでしょう。
しかし、積立投資の真価は「派手さ」ではなく、「安定性と継続性」にあります。たとえば、毎月3万円を年5%の利回りで20年間積み立てると、元本720万円が約1,230万円に成長するという試算もあります。これは、相場の波に惑わされずに続けた人だけが得られる成果です。
さらに、積立投資では「ドルコスト平均法」が機能します。価格が下がったときには多くの口数を、価格が高いときには少なく購入するため、平均取得価格が平準化され、長期的に有利な投資成果につながりやすくなります。
一攫千金を狙う投資と比べて地味かもしれませんが、リスクを抑えながら着実に資産を育てられるのが積立投資の強みです。焦らず、自分のペースで積み上げることが、未来への確かな備えとなります。
もし不安を感じたときは、シミュレーションを見直したり、専門家に相談したりすることで、方向性を再確認できます。積立は、目に見えにくくても「やがて大きな差となって表れる」資産形成の王道です。
関連する専門用語
積立投資
積立投資とは、一定のサイクル(例:毎月や毎週など)で、あらかじめ決めた金額ずつ同じ銘柄や投資信託などを購入していく投資手法です。 この方法は、一度にまとまった資金を投じる「一括投資」とは異なり、少額から始められるのが特徴です。また、購入時期を複数回に分散できるため、相場が高いタイミングで一度に大量購入してしまうリスク(いわゆる高値づかみ)を抑えられると期待されています。 具体的には、「相場が下がったときはより多くの口数や株数を買える」「相場が高いときは割高な投資を抑えられる」という形で、平均取得単価が平準化される効果があります。この仕組みは英語で「ドルコスト平均法(Dollar Cost Averaging)」とも呼ばれ、特に長期運用を考えている初心者からベテランまで、多くの投資家が活用している戦略です。 ただし、積立投資を行ったからといって必ずリスクが軽減されるわけではなく、投資対象自体の価格が大きく下落した場合には損失が出る可能性もあります。したがって、積立する商品や期間、目標リスクなどをしっかり考えたうえで、自分の資産配分に合った方法を選ぶことが大切です。
利回り
利回りとは、投資で得られた収益を投下元本に対する割合で示し、異なる商品や期間を比較するときの共通尺度になります。 計算式は「(期末評価額+分配金等-期首元本)÷期首元本」で、原則として年率に換算して示します。この“年率”をどの期間で切り取るかによって、利回りは年間リターンとトータルリターンの二つに大別されます。 年間リターンは「ある1年間だけの利回り」を示す瞬間値で、直近の運用成績や市場の勢いを把握するのに適しています。トータルリターンは「保有開始から売却・償還までの累積リターン」を示し、長期投資の成果を測る指標です。保有期間が異なる商品どうしを比べるときは、トータルリターンを年平均成長率(CAGR)に換算して年率をそろすことで、複利効果を含めた公平な比較ができます。 債券なら市場価格を反映した現在利回りや償還までの総収益を年率化した最終利回り(YTM)、株式なら株価に対する年間配当の割合である配当利回り、不動産投資なら純賃料収入を物件価格で割ったネット利回りと、対象資産ごとに計算対象は変わります。 また、名目利回りだけでは購買力の変化や税・手数料の影響を見落としやすいため、インフレ調整後や税控除後のネット利回りも確認することが重要です。複利運用では得た収益を再投資することでリターンが雪だるま式に増えますから、年間リターンとトータルリターンを意識しながら、複利効果・インフレ・コストを総合的に考慮すると、より適切なリスクとリターンのバランスを見極められます。
元本
元本とは、投資や預金を始めるときに最初に出すお金、つまり「もともとのお金」のことを指します。たとえば、投資信託に10万円を入れた場合、その10万円が元本になります。 運用によって利益が出れば、元本に運用益が加わって資産は増えますが、損失が出れば元本を下回る「元本割れ」の状態になることもあります。 元本が保証されている商品(例:定期預金、個人向け国債など)もありますが、多くの投資商品では元本保証がないため、どれくらいのリスクを取るかを理解しておくことが大切です。
ドルコスト平均法
ドルコスト平均法とは、一定の金額を定期的に投資する方法です。価格が高いときは少なく、価格が低いときは多く買えるため、購入価格が平均化され、リスクを分散できます。市場のタイミングを読む必要がないため、初心者に最適な方法とされています。長期投資で効果を発揮し、特に投資信託やETFで利用されることが多い手法です。
リスク
リスクとは、資産運用において、期待している結果とは異なる結果が生じる可能性のことを指します。具体的には、投資による損失が発生するかもしれない不確実性を意味しますが、必ずしも悪い結果だけを指すわけではなく、期待以上の利益が出る可能性もリスクの一部とされます。リスクには、株価の変動、金利の変動、為替レートの変動などさまざまな種類があり、それぞれに応じた対策が求められます。資産運用を行う上では、自分がどの程度のリスクを受け入れられるかを理解し、それに応じた投資戦略を立てることが非常に重要です。


