専門用語解説
死亡退職金
死亡退職金とは、会社に勤務していた人が在職中に亡くなった場合に、その勤務先から遺族に対して支払われる退職金のことをいいます。通常は、従業員の長年の勤務に対する感謝や弔慰の意味を込めて支給されるもので、企業が就業規則や退職金規程に基づいて支払いを行います。
この金銭は、法律上は「遺族に直接支払われる退職金」という形をとるため、相続財産とは性質が異なりますが、税務上は「みなし相続財産」として相続税の課税対象になります。ただし、生命保険金と同様に、一定額までは非課税(「500万円 × 法定相続人の数」)とされており、実際に相続税がかかるかどうかは全体の遺産額によって決まります。
資産運用や相続対策を考える際には、この死亡退職金の存在を把握しておくことが重要です。特に会社員の方が亡くなった場合、遺族の生活設計や納税資金の確保において、大きな意味を持つ財産となり得ます。