専門用語解説
将来型
将来型とは、現時点では効力が発生せず、本人の判断能力が低下したときに初めて発効する契約や制度のタイプを指します。主に「任意後見契約(将来型)」において使われる用語であり、契約そのものは元気なうちに公正証書で結んでおき、実際に判断能力が衰えた段階で家庭裁判所が任意後見監督人を選任することで、後見人の職務が正式に開始されます。
このしくみによって、本人が元気なうちは自分の意思で生活を続けながら、将来に備えて信頼できる人に後見を委ねる準備ができるという安心感があります。高齢者の生活設計や認知症への備えとして、柔軟性と安全性の両方を兼ね備えた制度のひとつです。