専門用語解説
投資法人
投資法人とは、投資家から集めた資金をもとに資産運用を行い、その収益を分配することを目的とした法人形態のことを指します。日本においては、特に不動産を投資対象とする**J-REIT(不動産投資信託)**が代表的な例です。投資法人は、金融商品取引法および投資信託及び投資法人に関する法律(投信法)に基づいて設立され、株式ではなく「投資口」と呼ばれる証券を発行して資金を調達します。
一般の企業と異なり、投資法人は自己の事業を営むのではなく、運用会社に資産の運用を委託する仕組みになっています。利益の90%以上を投資家に分配することで法人税が免除されるという税制上のメリットがあり、安定した分配金が期待できます。ただし、投資法人から受け取る分配金は配当所得ではなく、不動産所得などの扱いとなるため、配当控除の対象にはなりません。
投資法人は主に不動産市場や金利動向の影響を受けやすく、特に景気後退期や金利上昇局面では価格が下落するリスクがあるため、慎重な投資判断が求められます。