専門用語解説
物納
物納とは、本来はお金で納めるべき税金を、現金の代わりに土地や建物、株式などの資産で納めることを指します。主に相続税の支払い時に、どうしても現金が用意できない場合に限って認められる制度です。ただし、物納を希望すれば必ず認められるわけではなく、まずは現金での納付や延納(分割払い)が優先されます。そのうえで、どうしても現金で払えない事情があるときに限り、税務署の審査を経て物納が許可されます。
また、物納に使える資産には順位や条件があり、必ずしもすべての資産が対象となるわけではありません。資産運用の観点では、相続や資産承継の際に現金化の難しい資産が多い場合、物納の可能性を考えておくことがリスク管理のひとつになります。