専門用語解説
PMI(購買担当者景気指数)
PMI(Purchasing Managers' Index、購買担当者指数)とは、製造業やサービス業の企業に勤務する購買担当者へのアンケート調査をもとに、景気の動向を把握するために用いられる経済指標です。
一般的に、PMIの数値が 50を上回ると経済の拡大(景気が良い方向) を、50を下回ると経済の縮小(景気が悪化傾向) を示します。
調査対象には「新規受注」「生産」「雇用」「納期」「在庫」などがあり、現場に近い購買担当者の“肌感覚”を反映するため、景気の先行指標として非常に注目されています。
PMIには主に以下の2種類があります:
- 製造業PMI:工場の生産活動の活発さを測る指標。景気の先行きを占う意味で特に重視されます。
- サービス業PMI:サービス業の活動状況を表し、先進国ではGDP比で大きな割合を占めるため重要性が高まっています。
アメリカ、中国、ユーロ圏、日本などで毎月公表されており、発表直後には株式・債券・為替市場が大きく反応することもあります。たとえば、アメリカのISM製造業PMIが市場予想を下回れば、景気減速への懸念から株価が下落することがあります。
このように、PMIは景気の“スピードメーター”とも呼ばれ、投資判断において非常に重要な指標のひとつです。