専門用語解説
サブプライムローン
サブプライムローンとは、信用力(返済能力)の低い個人を対象に提供される住宅ローンのことです。「プライム(最優良)」よりも下位の層という意味で「サブプライム」と呼ばれています。通常のローン審査では通らないような信用スコアの低い人でも借りられるように設計されており、代わりに高めの金利が設定されています。
このローンは2000年代にアメリカで広く提供され、一時的に住宅市場を活性化させましたが、多くの借り手が返済できなくなり、2007年以降に**住宅価格の下落と大量の債務不履行(デフォルト)**が発生しました。その結果、これらのローンを裏付けとした金融商品(証券化商品)が世界中に流通していたことから、信用不安が一気に広がり、リーマンショックを引き起こす直接的な原因となりました。
サブプライムローンの問題は、「過剰な信用供与」と「複雑な金融商品」のリスクが結びつくことで、いかに市場全体に深刻な影響を与えるかを示した歴史的な事例です。資産運用やリスク管理を考えるうえで、非常に重要な教訓となっています。