企業の資金調達コストをあらわすWACCについて簡単解説
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執筆者:
公開:
2023.04.02
更新:
2024.09.05
目次
WACC(Weighted Average Cost of Capital、ワック)とは、資本コストの代表的な計算方法で、借入にかかるコストと株主が資金を拠出することで期待しているであろうリターンを加重平均したものです。
企業は主に、株主から調達した資金と銀行等からの借入資金でビジネスを展開しており、WACCは企業の実際の資金調達コストを表すものと考えられています。
計算式
WACCの計算式は以下の通りです。
負債コストに関しては税務上損金になることから節税効果が認められるので、負債コストから税金支払分を控除します。
WACC=(D/D+E) × rD × (1-T) + (E/D+E) × rE
D:負債総額
E:株式の時価総額(=株価×発行済み株式数)
rD:負債コスト
rE:株主資本コスト
T:税率
ビジネスをする際の資金調達コストと解釈できる為、「最低限WACC以上の利回りをあげることが可能か」という観点から、新規事業を検討する際にWACCを利用することもあります。
また、企業価値を推計する際のDCF法で割引率としてもWACCを用いることが一般的です。
参考記事:企業の株価を算定するDCF法とは?
投資のコンシェルジュ編集部
MONO Investment
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
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