コモディティは、どのくらいの比率でポートフォリオに組み入れるべき?
回答受付中
0
2025/04/17 11:19
男性
30代
ポートフォリオ全体に対して、コモディティをどの程度の比率で組み入れるのが望ましいと考えられますか?インフレヘッジ目的ではありますが、過度に組み入れることで全体のリスクが高くなる点も懸念しています。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
コモディティの組入比率は、インフレヘッジを目的とする場合でも、ポートフォリオ全体の5〜15%程度に抑えるのが一般的です。金や原油などは株式や債券と異なる値動きをするため、分散効果が期待できますが、コモディティ自体は配当などの収益を生まず、価格変動も大きいことから、全体のリスク水準を引き上げてしまう可能性があります。そのため、まずは金ETFなど比較的値動きの穏やかな商品を5%程度から導入し、自身のリスク許容度や市況を見ながら徐々に調整していくのが現実的です。特に他の資産との相関を確認しながら、バランスを意識して構成することが重要です。資産全体のリスクとリターンを最適化するには、専門家によるポートフォリオ診断を受けて調整方針を検討するのも一つの方法です。
関連記事
関連質問
関連する専門用語
コモディティ
コモディティとは、世界中で取引される原材料や商品を指します。代表的なものとして、金・銀などの貴金属、原油・天然ガスなどのエネルギー資源、小麦・トウモロコシなどの農産物があります。投資対象としてのコモディティは、インフレ時のリスクヘッジや分散投資の手段として利用されることが多いです。市場の需給バランスや国際情勢によって価格が大きく変動するため、リスク管理が重要になります。
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、資産運用における投資対象の組み合わせを指します。分散投資を目的として、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などの異なる資産クラスを適切な比率で構成します。投資家のリスク許容度や目標に応じてポートフォリオを設計し、リスクとリターンのバランスを最適化します。また、運用期間中に市場状況が変化した場合には、リバランスを通じて当初の配分比率を維持します。ポートフォリオ管理は、リスク管理の重要な手法です。
インフレヘッジ
インフレヘッジとは、物価が上昇する「インフレーション」の影響から資産の価値を守るための対策や投資方法のことをいいます。インフレが進むと、お金の価値が下がり、同じ金額でも買えるモノやサービスの量が減ってしまいます。そうした状況でも資産の実質的な価値を保つために、物価と一緒に価値が上がりやすい資産、たとえば不動産や金(ゴールド)、インフレ連動債などに投資するのが一般的です。インフレヘッジは、将来のお金の価値が目減りするリスクに備えるための重要な考え方です。
リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。