社債の投資先を選ぶ際に気をつけるポイントは?
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2025/03/07 10:21
男性
40代
社債にもさまざまな種類があると聞きましたが、どのような基準で選ぶべきでしょうか?例えば、信用格付けや満期の長さ、発行企業の業種など、具体的にどの点を比較して判断すれば良いのか知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
社債を選ぶ際には、発行企業の信用格付け、利回り、満期期間、流動性、そして為替リスクを考慮することが重要です。
信用格付けは企業の財務状況や返済能力を示し、「AAA」から「D」までのランクがあります。高格付けの社債はデフォルトリスクが低い一方、利回りも低くなります。
利回りは投資家が得られる収益率で、信用力が低いほど高く設定されます。また、デフォルト時の弁済順位が高いシニア債は安全性が高い分、利回りは低く、弁済順位が低い劣後債はリスクが高い分、利回りは高くなります。
満期期間は短期(1年未満)、中期(1~10年)、長期(10年以上)とあり、長期の社債は金利変動や信用リスクの影響を受けやすくなります。
流動性は市場での売買のしやすさを指し、流動性が低い社債は必要なときに売却できない可能性があります。
さらに、外貨建て社債は為替レートの変動によるリスクがあるため、為替ヘッジが施された商品を選ぶか、為替動向を注視する必要があります。
これらの要素を総合的に判断し、自身のリスク許容度や投資目的に合った社債を選択することが大切です。
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格付け(信用格付け)
格付け(信用格付け)とは、取引をする際に参考にされる基準の一つで、取引の相手側の信用度を確認するために支払い能力や財務状況、安全性などを総合的にランク付けしたものである。アルファベットや数字で表されるのが一般的である。 (例)格付投資情報センター(https://www.r-i.co.jp/index.html) による発行体格付の定義 AAA:信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。 AA:信用力は極めて高く、優れた要素がある。 A:信用力は高く、部分的に優れた要素がある。 BBB:信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。 BB:信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。 B:信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。 CCC:発行体の金融債務が不履行に陥る懸念が強い。 CC:発行体の金融債務が不履行に陥っているか、その懸念が極めて強い。 C:発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。
利回り
利回りとは、投資によって得られる収益を「投資金額に対する割合」で示したものです。ここでいう収益は利息だけでなく、投資商品を売却したときの損益(キャピタルゲインやキャピタルロス)なども含まれます。一般的には、1年間を基準とした「年利回り」として表されることが多いです。 また、利回りには大きく分けて「単利」と「複利」があります。単利は元本に対してのみ利息がつくのに対し、複利は再投資を前提とするため、同じ利率でも長期運用すると結果に大きな違いが出る可能性があります。
クーポン(利息)
クーポンとは、債券を保有している投資家が発行体(国や企業)から定期的に受け取る利息のことです。クーポンの金額は、債券発行時に設定された利率(クーポン利率)に基づき計算されます。通常、半年ごとまたは1年ごとに支払われることが多いです。クーポン収入は安定したキャッシュフローをもたらし、特に長期保有する債券投資家にとって重要な収益源となります。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。