遺族年金の手続きはどのように行いますか?
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2025/05/30 14:44
男性
60代
遺族年金を申請する際には、どの年金事務所に相談すればよいのか、また請求に必要な書類として何を準備すればよいのかを知りたいです。支給には5年の時効があると聞きましたが、具体的にどのような流れで手続きを進めればよいのでしょうか?手続きのタイミングや注意点についても教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
遺族年金の請求先は、故人が国民年金のみの加入者であれば市区町村役場、厚生年金に加入していた場合は年金事務所または年金相談センターです。手続きには、窓口で入手できる年金請求書に加え、死亡日の記載がある戸籍謄本、世帯全員の住民票、死亡診断書または死体検案書の写し、請求者の本人確認書類(マイナンバーカードなど)、前年分の所得証明書、そして故人の基礎年金番号が確認できる年金手帳や通知書などを準備します。
子のいる配偶者が請求する場合には、子の戸籍抄本や学生証、障害者手帳の写しなども必要です。これらの書類の多くは市区町村で即日発行されますが、所得証明書は6月以降でなければ発行されないため、年度初めの死亡であれば「所得見込額証明書」での代用が可能です。
遺族年金は、死亡日の翌日から5年で時効となりますが、年金事務所等で裁定請求の意思を示しておけば、後から不足書類を提出することで時効の進行を停止できます。海外在住の遺族でも、在外公館を経由するかEMS郵送で請求が可能で、日本に住む親族による代理請求も委任状があれば認められます。
審査が終わると、裁定結果が通知され、1〜2か月後の偶数月15日に初回の年金が指定口座へ振り込まれます。条件を満たせば、海外の銀行口座への送金にも対応しています。
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