医療保険の給付金は課税される?
医療保険の給付金は課税される?
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2025/03/07 09:28
男性
60代
医療保険の給付金を受け取った際に、税金が発生することはありますか?また、課税対象となる場合の条件や具体的な税金の種類について教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
医療保険の入院給付金や手術給付金は、所得税法9条1項17号で「心身に加えた損害に対する保険金」とされ、原則として所得税・住民税とも非課税です。受取額が数百万円でも確定申告は不要で、全額がそのまま手元に残ります。
一方、医療費控除を利用する際は給付金で補填された分を差し引く必要があります。たとえば年間の医療費が150万円でも、そのうち100万円を給付金で賄った場合、自己負担額は50万円とみなされ、控除可能額も50万円が上限になります。
例外として、就業不能時の収入を補償する「所得補償保険」「就業不能保険」の給付金や、法人契約で従業員が受け取る給付金などは給与所得または雑所得として課税対象になることがあります。契約形態や給付内容が複雑な場合は、確定申告前に税理士へ確認しておくと安心です。
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医療保険
医療保険とは、病気やケガによる入院・手術などの医療費を補償するための保険です。公的医療保険と民間医療保険の2種類があり、日本では健康保険や国民健康保険が公的制度として提供されています。一方、民間医療保険は、公的保険でカバーしきれない自己負担分や特定の治療費を補填するために活用されます。契約内容によって給付金の額や支払い条件が異なり、将来の医療費負担を軽減するために重要な役割を果たします。
医療費控除
医療費控除とは、納税者が1年間に支払った医療費の一部を所得から控除できる税制上の制度を指す。自己や家族のために支払った医療費が一定額を超える場合に適用され、所得税や住民税の負担を軽減できる。対象となる費用には、病院での診療費や処方薬の費用のほか、一定の条件を満たす介護費用なども含まれる。確定申告が必要であり、領収書の保管が重要となる。
給付金
給付金とは、特定の条件を満たした場合に支給される金銭のことを指します。主に公的機関や保険会社が支払うもので、社会保障制度に基づくものや、保険契約に基づくものがあります。例えば、医療保険では入院や手術時に給付金が支払われ、失業保険では失業中の生活支援として給付金が提供されます。支給条件や金額は制度や契約内容によって異なり、受け取るためには申請が必要な場合が多いです。
所得税
所得税は、個人が1年間に得た所得に対して課される税金です。給与所得や事業所得、不動産所得、投資による利益などが対象となります。日本では累進課税制度が採用されており、所得が高いほど税率が上がります。給与所得者は源泉徴収により毎月の給与から所得税が差し引かれ、年末調整や確定申告で精算されます。控除制度もあり、基礎控除や扶養控除、医療費控除などを活用することで課税所得を減らし、税負担を軽減できます。
確定申告
確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得を計算して翌年の2月16日から3月15日に申告し、納税する手続き。多くの会社では年末調整を経理部がしてくれるが、確定申告をすると年末調整では受けられない控除を受けることができる場合もある。確定申告をする必要がある人が確定申告をしないと加算税や延滞税が発生する。






