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プラチナ積立はやめとけと言われました。どんな懸念がありますか?

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2025/07/31 08:17


男性

40代

question

最近、プラチナ積立に関心があります。しかし、調べてみたところ「プラチナ積立はやめとけ」といった意見を見かけました。実際にどのようなリスクやデメリットがあるのでしょうか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

プラチナ積立に対して「やめとけ」と言われる主な理由は、価格の不安定さにあります。プラチナの価格は近年急上昇した局面もありましたが、それ以前は長らく低迷していました。短期間で10%以上下落することも珍しくなく、積立によって平均買付価格が高くなってしまうリスクもあります。

次に、需要と供給の構造的な変化も見逃せません。プラチナの用途の多くは自動車の排ガス浄化装置(触媒)ですが、世界的なEV化の流れにより、この需要が中長期的に減少すると予想されています。また、プラチナとパラジウムは代替しやすいため、価格や政策によって急に需給バランスが崩れる可能性もあります。

供給面でもリスクがあります。世界のプラチナ生産の約7割が南アフリカに集中しており、同国ではストライキや電力供給の不安がたびたび発生しています。また、ロシアも主要な供給国であり、地政学的な問題によって供給が不安定になると、価格が急騰・急落しやすくなるのです。

積立特有のコスト面も重要な懸念点です。毎月の買付価格にはスプレッド(販売側の利益)が数%上乗せされていることが多く、さらに保管料や管理料が年間で0.5~1.0%程度かかる場合もあります。売却時にも手数料がかかり、現物で受け取ると消費税が課税されるため、コスト負担が重くなりがちです。

また、換金性にも注意が必要です。プラチナ積立はETFや株式のように市場でリアルタイムに売買できるわけではなく、取扱業者の営業日・時間に限られた価格でしか換金できません。急な資金需要が生じた場合にすぐ現金化できないリスクがあります。

為替リスクも無視できません。プラチナの国際価格はドル建てですが、国内の積立は円に換算されるため、円高になるとプラチナ価格が上がっても円ベースでは利益が出にくくなります。また、売却益は「雑所得」として総合課税され、株や投資信託のように損益通算や税率優遇を受けることができません。

プラチナはインフレヘッジ資産としても注目されることがありますが、金と違って産業用途の比率が高く、景気変動や供給事情に左右されやすいため、分散投資効果は限定的です。しかも、配当や利息といったインカムゲインがないため、長期保有しても資産を増やす直接的な力は弱いです。

こうしたリスクを踏まえると、初心者が資産形成の主軸としてプラチナ積立を始めるのは慎重になるべきです。代替手段としては、取引コストが小さいプラチナETFや、金・銀・プラチナを自動で分散するバランスファンド、さらにエネルギーや農産物も含むコモディティETFなどが考えられます。

結論として、プラチナは魅力ある資産の一つではあるものの、コスト、流動性、変動性の面で初心者にはやや扱いづらい商品です。資産全体の1〜2%程度からの少額スタートで、ETFなどを活用しながら様子を見るのが無理のないアプローチといえるでしょう。長期での資産形成を考えるなら、まずは値動きに慣れつつ、他の資産とバランスよく組み合わせることが大切です。

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積立投資とは、一定のサイクル(例:毎月や毎週など)で、あらかじめ決めた金額ずつ同じ銘柄や投資信託などを購入していく投資手法です。 この方法は、一度にまとまった資金を投じる「一括投資」とは異なり、少額から始められるのが特徴です。また、購入時期を複数回に分散できるため、相場が高いタイミングで一度に大量購入してしまうリスク(いわゆる高値づかみ)を抑えられると期待されています。 具体的には、「相場が下がったときはより多くの口数や株数を買える」「相場が高いときは割高な投資を抑えられる」という形で、平均取得単価が平準化される効果があります。この仕組みは英語で「ドルコスト平均法(Dollar Cost Averaging)」とも呼ばれ、特に長期運用を考えている初心者からベテランまで、多くの投資家が活用している戦略です。 ただし、積立投資を行ったからといって必ずリスクが軽減されるわけではなく、投資対象自体の価格が大きく下落した場合には損失が出る可能性もあります。したがって、積立する商品や期間、目標リスクなどをしっかり考えたうえで、自分の資産配分に合った方法を選ぶことが大切です。

スプレッド(Spread)

スプレッド(Spread)とは、金融商品の売値(ビッド:Bid)と買値(アスク:Ask)の差のことをいいます。主に外国為替市場や債券市場、株式市場などで使われる用語です。 ビッド(Bid)は投資家がその商品を「売るときに受け取れる価格」、アスク(Ask)は「買うときに支払う価格」を指します。スプレッド(Spread)が広いほど、投資家にとっての取引コストが高くなるため、売買のタイミングには注意が必要です。 一般的に、流動性の低い市場や銘柄ではスプレッドが広がりやすく、反対に、取引が活発な市場ではスプレッドが狭くなる傾向があります。そのため、スプレッドの大きさは、市場の流動性や取引コストを判断する一つの指標となります。

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総合課税

総合課税は、給与や年金、事業収入、不動産収入、利子、配当など、1年間に得たさまざまな所得を合算し、その合計額に累進税率を適用して所得税を計算する方式です。 所得が増えるほど税率が高くなるため、高所得者ほど税負担が大きくなる点が特徴です。一方、金融所得には総合課税以外の課税方法を選択できる場合があります。 たとえば、株式譲渡益や先物取引益などは「申告分離課税」を選ぶことで、ほかの所得と区分して一律20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)で申告できます。 また、預貯金利息や一部の公社債利子などは、支払元が税金を源泉徴収する「源泉分離課税」となり、原則として確定申告は不要です。配当や利子のように課税方式を選択できるケースでは、ご自身の所得水準や控除の有無、損益通算の可能性を踏まえ、総合課税・申告分離課税・源泉分離課税のどれを採用するかを検討することが、最終的な税負担を抑えるうえで重要になります。

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