配偶者が障害者になったとき、配偶者控除や障害者控除はどうなりますか?
配偶者が障害者になったとき、配偶者控除や障害者控除はどうなりますか?
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2026/01/29 12:15
女性
30代
配偶者が障害者になった場合、税金の控除がどう変わるのかが分からず不安です。配偶者控除はそのまま使えるのか、障害者控除と併用できるのか、年収や同居状況によって扱いが変わるのかなど、判断のポイントを分かりやすく教えてください。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
配偶者が障害者になっても、税金の配偶者控除が直ちに使えなくなるわけではありません。結論から言うと、要件を満たせば「配偶者控除(または配偶者特別控除)」と「障害者控除」は併用できます。配偶者控除と配偶者特別控除はどちらか一方のみですが、障害者控除は別枠のため、同じ年に重ねて適用される可能性があります。
配偶者控除や配偶者特別控除が使えるかどうかは、配偶者が障害者かどうかではなく、主に配偶者の合計所得金額や、納税者本人の所得水準で判断されます。そのため、障害者になったこと自体で控除が消えることはありません。一方で、配偶者の所得が一定以下で「同一生計配偶者」に該当する場合は、納税者側が配偶者分の障害者控除を受けられます。所得が高く同一生計配偶者に当たらない場合は、配偶者本人が自分の障害者控除を使う整理になります。
障害者控除の金額は区分によって異なり、特別障害者で同居している場合は控除額が大きくなります。ただし、同居とは単なる住民票上の同居ではなく、日常的に一緒に生活している実態が重視されます。年末調整や確定申告では、配偶者の「年収」ではなく「所得」で判定すること、また誰がどの控除を使うかを整理することが、判断ミスを防ぐ重要なポイントです。
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配偶者控除
配偶者控除とは、納税者に配偶者がいる場合、一定の条件を満たせば所得税や住民税の計算において課税所得を減らすことができる制度です。具体的には、配偶者の年間所得が一定額以下であれば、納税者の所得から一定金額を差し引くことができるため、結果として支払う税金が少なくなります。この制度は、家計全体の負担を軽減するためのもので、特にパートタイムや扶養内で働く配偶者がいる世帯にとって重要な意味を持ちます。なお、配偶者の収入が一定額を超えるとこの控除が使えなくなるため、「○○万円の壁」といった表現で語られることもあります。資産運用やライフプランを考える際には、税金の仕組みを理解しておくことが大切であり、配偶者控除はその中でも身近で影響の大きい制度のひとつです。
配偶者特別控除
配偶者特別控除とは、配偶者の年収が一定額以下である場合に、納税者の所得から一定の金額を差し引くことができる制度です。この控除を受けることで、所得税や住民税の負担が軽くなります。配偶者控除との違いは、配偶者の所得がある程度ある場合でも段階的に控除が受けられる点にあります。 たとえば、配偶者がパートなどで年間150万円程度まで収入がある場合でも、この制度を活用することで節税が可能です。資産運用においては、世帯全体の手取り額を増やす工夫のひとつとして意識される制度で、特に夫婦で家計を管理する際に重要な視点になります。
障害者控除
障害者控除とは、所得税や住民税を計算する際に、本人や扶養している家族が障害者である場合に、所得から一定額を差し引くことができる制度です。この控除によって、課税される所得額が減り、その結果として支払う税金も軽減されます。 対象となる障害の程度や認定方法には基準があり、「一般の障害者」「特別障害者」「同居特別障害者」といった区分ごとに、控除額も異なります。たとえば、同居している特別障害者を扶養している場合は、最も高い控除額が適用されます。障害者手帳や医師の診断書などを提出することで、障害の状態が確認され、控除の適用が認められます。これは障害を持つ人やその家族の経済的負担を軽減するための税制上の配慮であり、年末調整や確定申告で手続きすることが必要です。
同一生計
同一生計とは、家族が同じ財布で生活費をまかなっている状態を指し、たとえ住民票上の住所が離れていても実質的に生活費の負担が一体であれば「一つの生計」とみなされます。 所得税や住民税の扶養控除、配偶者控除、社会保険の扶養判定などで重要な概念となり、仕送りや家計の援助額が生活費の大部分を占めるかどうかが判断材料になります。 資産運用の場面では、家族の口座に分散して投資する際に「同一生計かどうか」で年間損益の通算可否や非課税制度(NISAなど)の利用枠に影響が出るため、家計全体の資金管理方針を立てるうえで欠かせない視点です。
総所得金額
総所得金額とは、その年1年間に得た給与や事業収入、年金、利子・配当など、所得税の対象となるすべての所得を合計した金額のことです。 まだ控除や経費を差し引く前の“入り口”の数字であり、この金額を基に各種控除を差し引いていくことで課税所得が計算されます。資産運用を行ううえで、自分の投資利益がどれだけ全体の所得に影響するかを把握する第一歩となる概念です。
特別障害者
特別障害者とは、障害者のうち、特に重度の障害があると認定された人を指す区分で、主に所得税や住民税の「障害者控除」において使われる法的な用語です。具体的には、身体障害者手帳1・2級、療育手帳A判定、精神障害者保健福祉手帳1級などを持つ人が該当します。通常の「障害者控除」よりも控除額が大きく設定されており、納税者本人が該当する場合だけでなく、扶養している家族に特別障害者がいる場合も控除が適用されます。資産運用や税金対策の面では、この控除を正しく理解し、申告に活用することで、家計への税負担を軽減できる重要な制度となります。





