インサイダー取引はなぜバレる・発覚するのですか?
インサイダー取引はなぜバレる・発覚するのですか?
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2025/07/29 06:58
男性
40代
インサイダー取引が摘発されたという話を定期的に聞きますが、膨大な株取引の中から、どのように不正な取引が見つかるのか疑問です。具体的にどのような方法で監視されているのでしょうか?
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
インサイダー取引が発覚するのは、市場の監視体制が非常に高度で、「AIによる監視」「SESCの徹底した人的調査」「企業内部からの通報」という三重のチェックが機能しているためです。
まず証券取引所ではAIシステムを用いて、株価や取引量が重要な情報の公表前に不自然な動きをした場合、即座に自動的なアラートを出します。次に証券取引等監視委員会(SESC)が、疑わしい取引をした人物の売買履歴や金融機関の取引データ、SNSなどの通信記録を精査し、場合によっては強制調査を行うなど徹底した調査を進めます。
さらに、企業が設置している内部通報制度が重要な役割を果たしています。企業内で不正を見つけた人が匿名で通報することで、外部の調査では掴めない情報が明らかになるケースもあります。
これら三重の監視システムが相互に補完し合い、インサイダー取引を高い精度で発見できる体制を整えているため、「バレないだろう」という考えは通用しないのです。
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“インサイダー取引が成立する条件は何ですか?”
A. 会社関係者やその情報受領者が職務上得た未公表の重要事実を、公表前に株式などの売買に利用すると成立します。
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“どのような人がインサイダー取引の規制対象?”
A. 規制対象者は会社関係者だけでなく、未公表の重要情報を直接受け取った家族や友人なども含まれます。
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“意図的でなく、うっかり株取引してしまっていた場合でもインサイダー取引になりますか?”
A. 意図がなくても未公表の重要情報を使えばインサイダー取引に該当し、損失回避目的や家族への情報漏洩でも処罰対象です。
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“個人投資家がインサイダー取引を防ぐ方法を教えてください”
A. 公式に公表済みの情報だけを利用し、未確認情報に接触した場合は取引を避け、社内規定も必ず守ります。
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“インサイダー情報を持った後でも株式売却は可能でしょうか?”
A. 経営者が重要事実を知る前に売却条件を固定し、証券会社に提出すれば、後に情報を得ても自社株売却は合法となる制度が「知る前契約・計画方式」です。処分信託も有効な手段です。
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“インサイダー取引とはなんですか?個人が気をつけるべきことはありますか?”
A. 未公表の決算情報を知った状態で自社株を売買すると、インサイダー取引となり刑事罰や課徴金の対象に。家族の取引やSNS投稿も違反となる可能性があり、事前承認や取引制限などの対策が重要。
関連する専門用語
インサイダー取引
インサイダー取引とは、上場企業の未公表の重要情報を知る立場にある人が、その情報を利用して株式などを売買する行為を指します。これは金融商品取引法で禁止されており、市場の公平性を守るために設けられた重要なルールです。 たとえば、決算の内容や合併・買収の計画、大口契約の締結・解消、役員の交代といった情報は、企業の株価に大きな影響を与える可能性があります。これらが公表される前に、会社の役員や従業員、関係会社、取引先などの内部関係者が株式を売買すると、公平な取引が損なわれることになります。 さらに、こうした情報を直接知らされていなくても、内部関係者から話を聞いた家族や知人が、その情報をもとに株を売買した場合も「情報受領者」としてインサイダー取引に問われる可能性があります。 たとえ意図的でなくても、未公表情報に基づく取引は規制の対象となることがあるため、企業に関わる立場にある人やその周辺の人は特に注意が必要です。投資を行う際は、常に公正な情報に基づいた判断を心がけ、市場の信頼を損なわない行動をとることが求められます。
証券取引等監視委員会(SESC)
証券取引等監視委員会(SESC)は、日本の金融庁のもとに設置された組織で、証券市場が公正かつ透明に機能するよう監視を行う役割を担っています。たとえば、インサイダー取引や相場操縦といった不正行為をチェックしたり、証券会社や投資運用業者が法令を守っているかを調査したりしています。この委員会は、調査の結果として問題があれば、行政処分や刑事告発の手続きを金融庁に勧告することもできます。投資初心者にとっては、安心して市場に参加できる環境を守っている存在であり、いわば「証券市場の見張り役」です。こうした監視機能があるからこそ、投資家は不正に怯えることなく取引ができるのです。
内部通報制度
内部通報制度とは、企業や組織の中で不正や法令違反、コンプライアンス違反などが起きた場合に、その事実を社員などが会社の外部や内部の窓口に通報できる仕組みのことをいいます。この制度は、企業が法令を守り、健全に運営されることを目的として導入されています。通報者を守る仕組みも整えられており、通報したことで不利益を受けないようにする保護措置が設けられているのが特徴です。 資産運用の現場では、不正な運用や情報漏洩などが大きな問題につながるため、この制度は投資家や社会全体の信頼を保つためにも重要な役割を果たします。
重要事実
重要事実とは、株式などの金融商品に関する価格に大きな影響を与える可能性がある情報のことをいいます。たとえば、上場企業の決算内容、合併・買収、経営陣の交代、大規模な提携などが該当します。これらの情報は、一般の投資家が知る前に一部の人だけが知っていると、その人たちが有利に取引できてしまい、公正な市場が保てなくなります。 そのため、こうした重要事実は「適時開示」というルールのもとで、公平に公開されなければならないと定められています。投資初心者にとっても、どのような情報が市場の動きに影響するのかを知ることは、リスクを減らすためにとても大切です。



