専門用語解説
信用スプレッド
信用スプレッドとは、同じ期間の債券であっても、信用リスクの異なる発行体が出す債券同士の利回りの差を指します。たとえば、同じ10年の国債と社債を比べたときに、信用リスクの高い社債のほうが利回りが高くなり、その差が「信用スプレッド」です。
これは、投資家がリスクの高い債券を保有する見返りとして、より高い利回り(リスクプレミアム)を求めるために生じる差であり、発行体の信用力を反映する重要な指標です。信用スプレッドが広がる(利回り差が大きくなる)ときは、市場が不安定になっていたり、発行体の財務状況への懸念が高まっていたりするサインとされます。
逆に、信用スプレッドが縮小する場合は、市場が安定し、信用リスクが低下していると判断されることが多いです。債券投資や経済全体のリスク動向を把握するうえで、信用スプレッドの動きは非常に重要な参考材料となります。