専門用語解説
援用
援用とは、自分に有利な法律上の権利や効果を発生させるために、それを「使います」と意思表示することをいいます。たとえば、債権の消滅時効が成立していても、相手からの請求に対して黙っていれば自動的に効力が発生するわけではありません。
しかし、時効を「援用」すれば、「その債務はもう時効なので支払いません」と主張することで、法律上の効果が現れます。つまり、援用とは、法律上の特典や防御手段を「行使する」と意思表示することで、その効果を確定させる重要な行為です。資産運用や債務整理、相続問題などの実務でも、時効援用や契約条項の援用といったかたちで利用されることがあり、知っておくことで不要な支払いを避ける助けになります。初心者にとっては少し耳慣れない言葉ですが、「自分の権利をはっきり主張する」ための大切な法的手段です。