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20210331-about-SMA

超富裕層向けファンドラップ SMAとは?

難易度:

執筆者:

公開:

2023.04.02

更新:

2024.12.11

基礎知識

目次

SMAのメリット

①初心者でも安心。投資のプロに任せられる

②忙しい人でも投資を始められる

③投資家のニーズを細かく踏まえた投資判断

SMAのデメリット

①手数料が高い

②最低投資金額が高い

主要な証券会社のサービス比較

手数料での比較

最低投資金額での比較

まとめ

SMAとは、証券会社などが提供する資産運用に関するサービスの一種です。

証券会社等と投資家の間で投資一任契約※を締結することで、投資家の意向を踏まえながら、投資対象の選定から実際の売買までをお任せできます。

ここまで読むと、ファンドラップと同様のサービスのように思えますが、SMAはファンドラップと異なり、運用する商品を運用会社がフルカスタムメイドで選んでくれるという特徴があります。

そのため、ファンドラップよりも最低投資金額が高く、富裕層向けのサービスといえます。

なおSMAは、Separately Managed Accountの略で、「個々に管理された口座」を意味します。「エグゼクティブラップ」と呼ばれることもあります。

※投資家が投資一任運用会社としての証券会社に対して、有価証券の投資判断の全部を一任し、この投資判断にもとづいて投資家にかわって投資するために必要な権限を証券会社に委任する契約

SMAのメリット

①初心者でも安心。投資のプロに任せられる

SMAでは、投資家の代わりに証券会社等が、投資家の意向も踏まえながらポートフォリオ運用を実施します。

いつ、どの銘柄を、いくら売買するかは、投資のプロフェッショナルが投資家の代わりに判断してくれますので、投資初心者にとっては安心です。

②忙しい人でも投資を始められる

投資をお任せできますので、普段忙しくて投資のことを考える時間がない方でも、適切に投資を始めることができます。

③投資家のニーズを細かく踏まえた投資判断

SMAでは、投資家のニーズを細かく踏まえた上で、証券会社等でフルカスタムメイドでのポートフォリオ運用提案を受けられます。

類似サービスのファンドラップは、「投資家の意向を細かくヒアリングされる訳ではない」「投資判断も投資家一人ひとりに応じて変えてくれる訳ではない」ことが多いので、この点はSMAの特徴の一つとして挙げられます。

SMAのデメリット

①手数料が高い

運用期間中は毎年、投資顧問報酬や信託報酬といった手数料がかかります。

手数料の水準は証券会社によって差がありますが、4%を超える手数料がかかることもあり、その分運用の利益が毎年目減りすることとなります。

類似サービスであるファンドラップより、手数料が高い傾向にあります。

②最低投資金額が高い

SMAには最低投資金額が設定されています。

金額の水準は証券会社によって差がありますが、最低投資金額を2億円に設定している証券会社も存在します。

類似サービスであるファンドラップより、最低投資金額が高い傾向にあるため、富裕層向けのサービスであるといえそうです。

主要な証券会社のサービス比較

主要金融機関ごとのサービスを比較しました(記載は2021年3月25日時点の内容)。

サービス名金融機関手数料率※1最低投資金額特徴
野村SMA野村証券1.650%※23,000万円選定する運用商品は自社あるいはグループ会社に限定せず、幅広に採用
ダイワSMA大和証券4.4%※31億円株式や債券を直接保有する形態か、投資信託を活用するスタイルを選択可能
ダイワSMA PAAサービス※4
投信コース
大和証券4.4%※31億円投資信託に投資。アセットアドバイザー(運用担当者)が、投資家に運用報告を実施
ダイワSMAPAAサービス※4
投信・ETFコース
大和証券4.4%※32億円投資信託に加えて、ETFでの投資も可能。アセットアドバイザーが投資家に運用報告
三井住友信託SMA三井住友信託銀行1.760%※55,000万円国内、外国投資信託に投資
プライベートアカウント三菱UFJ信託銀行1.760%※65,000万円ポートフォリオマネージャーが、投資家に運用報告を実施

※1:手数料は税込・年率。複数の規定がある場合は最大値を記載 ※2:信託報酬(野村証券):別途最大4.0% ※3:信託報酬(大和証券):別途徴収されるも事前の明示なし ※4:「PAAサービス」はプライベート・アセットアロケーション・サービスの略 ※5:信託報酬(三井住友信託銀行):別途最大1.155% ※6:信託報酬(三菱UFJ信託銀行):別途最大2.0%

SMAはファンドラップと比べて取扱い証券会社が少なく、大手証券会社では野村証券と大和証券の2社しか取扱いがありません。

手数料での比較

最も手数料が低いSMAは、野村証券が運営する野村SMA(手数料率:1.650%)です。

一方、最も手数料が高いSMAは、大和証券が運営するダイワSMA(手数料率:4.4%)です。

実際にSMAを利用する場合には、手数料の他に信託報酬もかかってきますので、さらに手数料が高くなります。

最低投資金額での比較

最低投資金額が最も低いSMAは、野村証券が運営する野村SMA(3,000万円から)です。

一方、最低投資金額が最も高いファンドラップは、大和証券が運営するダイワSMAPAAサービス投信・ETFコース(2億円から)でした。

大和証券はファンドラップとSMAの双方とも取扱種類が豊富であり、ラップサービスに注力していることがわかります。

まとめ

  • SMAは、投資のプロに資産運用を一任できるサービス。類似のサービスとしてファンドラップが挙げられるが、ファンドラップと比べて、より富裕層向けのサービス。
  • SMAのメリットには、初心者でもポートフォリオを実践できる、ファンドラップより、投資家のニーズを細かく汲み取った投資提案を受けられるといったものが挙げられる。
  • 一方、SMAのデメリットには、手数料と最低投資金額が高い(ファンドラップと比べても高い)といったものが挙げられる。
  • SMAはファンドラップより、取り扱う証券会社の数が少ない。
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投資のコンシェルジュ編集部

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投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。

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