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出産費用や手出しの目安はいくら?分娩方式別の費用や保険適用、受け取れる給付金も解説

出産費用や手出しの目安はいくら?分娩方式別の費用や保険適用、受け取れる給付金も解説

出産費用や手出しの目安はいくら?分娩方式別の費用や保険適用、受け取れる給付金も解説

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執筆者:

公開:

2025.05.19

更新:

2026.02.04

ライフイベント

妊娠・出産は、人生における大きな喜びであると同時に、多くの準備と費用が伴うイベントでもあります。「出産までにいくら必要?」「育児用品ってどこまで買えばいいの?」そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、妊婦健診から出産、赤ちゃんを迎える準備にかかる主な費用とその目安を具体的に紹介します。出産に向けて、無理のない資金計画を立てるためのヒントをお届けします。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読み終えると、出産に備えてどの程度の費用がかかるのか、その調査方針を立てるとともに概算を知ることができます。また、給付金や控除を活用してどのように手出しを抑えるか、その方法についてもわかります。妊娠出産に関連する費用の全体像を捉え、必要な情報のチェックリストを作ると、安心して出産に備えられるようになります。また、必要に応じて専門家とも連携しやすくなり、不安も大幅に解消できるでしょう。

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目次

妊娠・出産にかかる費用の全体像と平均相場

妊婦健診・定期健診・検査費用の目安と費用一覧

出産費用(自然分娩・帝王切開・無痛分娩)と出産時の入院費用と個室利用

出産準備品・ベビー用品の費用はいくら?

分娩方法別の出産費用の違いと保険適用のルール

無痛分娩の費用:正常分娩に+10万〜20万円、費用は医療費控除の対象に

帝王切開の費用:健康保険適用で高額療養費制度の対象に

切迫早産など、緊急時の入院・処置と保険適用

里帰り出産・海外出産の場合の費用と注意点

出産で使える補助金・給付金一覧【2026年最新】

出産育児一時金(50万円)

妊婦のための支援給付(計10万円)

出産手当金(会社員・公務員向け)

育児休業給付金・出生後休業支援給付金

児童手当

自治体独自の補助金・助成金

2026年度をめどに出産費用の自己負担無償化を検討中

出産費用を節約する補助金・工夫と考え方

ベビー用品を賢くそろえる

費用を抑えられる産院選びと出産費用はいつ払う?

出産費用と育休に備える家計見直しポイント

育休中の収支シミュレーション

出産費用保険活用と必要保障の見直し

出産費用に備えるための貯蓄と医療費控除の準備

妊娠前に準備しておくべき貯蓄額の目安

出産費用に対する医療費控除の活用

妊娠・出産にかかる費用の全体像と平均相場

出産費用の概要を知って、事前に備えることが大切です。妊娠が判明してから出産までの期間には、さまざまな費用がかかります。具体的な金額を把握しておくことで、計画的な資金準備が可能になります。妊娠・出産に関わる主な費用を見ていきましょう。

妊婦健診・定期健診・検査費用の目安と費用一覧

妊婦健診は妊娠期間中の母子の健康を守るために欠かせない検査です。一般的に妊娠期間中には14回程度の定期健診が推奨されています。1回あたりの健診費用は医療機関によって異なりますが、約3,000〜7,000円が目安となります。全期間を通じての合計額は、おおよそ10万〜14万円程度です。

妊婦健診にかかる費用の目安は、以下の通りです。

項目費用の目安(1回あたり)回数目安合計費用の目安備考
基本的な妊婦健診費用3,000~7,000円約14回10万~14万円医療機関や地域によって異なる
助成券利用時の自己負担4,000~6,000円各回5万~7万円程度医療機関や地域によって異なる
特別な検査を含む場合1万~2万円必要時検査内容による特別な検査(超音波・血液検査等)
NT検査(染色体スクリーニング)約2万円任意約2万円任意検査
NIPT(新型出生前診断)15万~20万円任意15万~20万円任意検査
無痛分娩の事前検査約3万円任意約3万円任意検査

市区町村によっては妊婦健診の費用助成制度があり、妊娠届出時に「妊婦健康診査受診票」が交付されます。これを利用することで、基本的な健診項目については費用負担が軽減されますが、多くの医療機関では、受診票を使っても1回あたり4,000〜6,000円程度の自己負担が必要です。たとえば、東京都杉並区の場合、妊婦健診の費用は初診時が約6,300〜7,800円(初診料、超音波検査を含む)、再診時が約4,200円(再診料、超音波検査を含む)となっています。

また、初回の血液検査や超音波検査など、受診票の助成上限を超える部分や追加検査がある場合は、さらに費用がかかることもあります。助成内容は自治体によって異なるため、お住まいの自治体の制度を確認しておきましょう。

また、基本健診とは別に希望する追加検査がある場合は、別途費用がかかります。たとえば、胎児の染色体異常をスクリーニングするNT検査は約2万円、NIPT(新型出生前診断)は15万~20万円程度、無痛分娩の事前検査は約3万円などです。これらの検査は任意ですので、必要性や費用対効果を医師と相談した上で検討するとよいでしょう。

出産費用(自然分娩・帝王切開・無痛分娩)と出産時の入院費用と個室利用

出産時の入院費用は、分娩方法や入院期間、部屋のタイプ、また地域によって大きく変わります。出産費用の全国平均は約51.8万円ですが、都道府県別に見ると正常分娩(自然分娩)の場合の費用は40万〜60万円程度です。

出典:厚生労働省「出産費用の状況等について」

帝王切開の場合は、手術費用が加わるため60万~80万円程度になることが多いです。ただし、健康保険が適用されるケースもありますので、事前に産院に確認しておくとよいでしょう。健康保険が適用される場合は高額療養費制度の対象になるので、自己負担は3割負担からさらに低くなります。

個室を希望する場合は、追加料金が発生します。個室利用料は施設によって差がありますが、一般的に1日あたり5,000〜20,000円程度です。平均的な入院期間は5日間程度ですので、個室を利用する場合は2万5千〜10万円程度の追加費用を見込んでおく必要があります。

また、無痛分娩を希望する場合は、麻酔科医の費用や薬剤費として10万〜20万円程度の追加費用がかかることも覚えておきましょう。

個室対応や分娩方法の選択など、追加費用を支払っても何らかのサービスを受けたいと要望している人は全体の7割いるといわれています。これらの追加費用も出産に伴う支出として、あらかじめ想定しておくことが大切です。

出典:一般社団法人マザーアンドチャイルド協会「出産費用公的保険適用に関する調査結果」

出産準備品・ベビー用品の費用はいくら?

赤ちゃんを迎えるためには、さまざまな準備品やベビー用品が必要になります。子どもの成長によって、買い替えが必要なものもあるので確認しましょう。主な高額アイテムとしては以下のようなものがあります。

項目価格帯補足
ベビーベッド1.5万~5万円折りたたみ式や多機能モデルで高額化
チャイルドシート(乳児用)1.5万~5万円新生児~15か月頃に使用
チャイルドシート(幼児用)1.5万~5万円12か月頃~4才頃に使用
チャイルドシート(学童用)1.5万~5万円4才頃~10才頃に使用
ベビーカー1万~10万円軽量型3万円台、多機能型10万円超
授乳クッション3千~1万円人気ブランド品で高価
抱っこひも5千~2万円ベビービョルン等高級品は2万円超

さらに日常的に使用する細々としたアイテムも必要です。

カテゴリ詳細項目価格帯
哺乳関連哺乳瓶セット
消毒用品
3千~1万円
3千~1.5万円
おむつ1か月分(紙おむつ)5千円前後
衣類肌着・外出着1万~3万円
衛生用品ベビーバス
おくるみ
3千~1万円
3千~1万円

これらの日用品だけでも、初期費用として約5万〜10万円程度が必要です。衣類はすぐにサイズアウトするので、頻繁に買い替えなければなりません。また、おむつなどの消耗品は継続的に費用がかかることも考慮しておきましょう。

すべてを新品で揃えると、合計で20万〜30万円程度の費用がかかると想定しておくと安心です。ただし、後述する節約方法を活用することで、この金額を抑えることも可能です。

産休や育休に関する手当・給付金については、以下記事をご参照ください。

分娩方法別の出産費用の違いと保険適用のルール

出産は、自然分娩だけでなく無痛分娩や帝王切開など様々な方法があります。分娩方法によって費用は大きく異なり、健康保険が適用されるかどうかも変わってきます。

区分想定費用レンジ(総額)公的医療保険高額療養費制度医療費控除
自然分娩(正常分娩)約40万〜60万円(全国平均は約48〜52万円、地域差大)原則××(保険適用外のため)○(分娩費・妊婦健診・通院交通費などは対象)
無痛分娩(正常+麻酔)自然分娩費用+約10万〜20万円(施設差あり)原則×(分娩自体は保険外)×(同上)○:硬膜外麻酔など医療行為分は対象/講習会・差額ベッド等は**×**
帝王切開例:総額60万〜80万円程度(入院日数で変動)○(公的保険の対象)○(月単位の自己負担上限まで)
管理入院(切迫早産など)入院期間に応じて増加○(治療目的)
陣痛促進剤の使用数千円〜数万円前後(用法等で差)条件付き:医療上の必要性があれば○、便宜的使用は×条件付き○
吸引分娩数万円加算(施設差)○(異常分娩として扱われることが多い)
新生児のNICU入院1日数万円〜(総額は高額になり得る)○(出生後は赤ちゃんも保険対象)
里帰り出産(他自治体で健診・分娩)施設相場に依存分娩は自然なら**×/帝王切開などは○**ケースにより健診・分娩等は条件に応じ○
海外出産現地相場に依存(全額立替えが基本)現地医療は日本の保険適用外(※)

ここでは、特に選択されることが多い分娩方法ごとの費用や、高額療養費制度などの公的制度がどのように関わるかについて、具体的なルールを解説します。

無痛分娩の費用:正常分娩に+10万〜20万円、費用は医療費控除の対象に

無痛分娩(和痛分娩)は、通常の分娩費用に加えて10万〜20万円程度の追加費用が発生します。この追加費用は、痛みを和らげるための医療行為と見なされるため、医療費控除の対象となります。

ただし、関連するすべての費用が対象になるわけではありません。硬膜外麻酔など医師が実施する医療行為の費用は控除対象ですが、無痛分娩のための事前講習会や、希望による個室利用の差額ベッド代、里帰り出産のための交通費などは対象外です。

また、自治体から無痛分娩に関する助成金を受け取った場合は、その金額を支払った費用から差し引いて計算する必要があります。医療費控除を申請する際は、対象となる費用の領収書を保管し、助成金などの補填額を正しく申告しましょう。

帝王切開の費用:健康保険適用で高額療養費制度の対象に

帝王切開は、公的医療保険が適用されるため、医療費の自己負担を軽減できる「高額療養費制度」の対象となります。

予定帝王切開などで事前に手術が決まっている場合は、加入している健康保険に申請し、「限度額適用認定証」を準備しておくことをお勧めします。この認定証を入院時に病院へ提出すれば、窓口での支払いを自己負担限度額(標準的な所得層で月8万〜9万円程度)までに抑えることが可能です。

緊急帝王切開などで事前の準備が間に合わなかった場合でも、退院後に申請すれば限度額を超えて支払った差額が払い戻されるため、事後でも対応が可能です。その際に領収書が必要になるため、必ず保管しておきましょう。

切迫早産など、緊急時の入院・処置と保険適用

妊娠中は、予期せぬ入院や処置が必要になることもあります。切迫早産による管理入院や、分娩時の緊急処置、生まれた赤ちゃんの入院など、様々なケースが考えられます。ここでは、そうした緊急時にかかる費用と、それらをカバーする健康保険や公的助成制度がどのように適用されるかを具体的に解説します。

管理入院や促進剤など、母体の治療と保険適用

妊娠中のトラブルで発生する医療費が保険適用になるかのポイントは、母子の安全を守るための医療的な必要性があるかどうかです。例えば、切迫早産や妊娠高血圧症候群など治療目的の管理入院は、保険適用(3割負担)となります。陣痛促進剤の使用は、予定日超過といった正常な範囲では保険適用外ですが、前期破水や母体の合併症など医療的な必要性がある場合は保険適用となります。

同様に、吸引分娩も赤ちゃんの心拍低下など緊急時に行われるため、原則として保険適用です。これらの保険適用となった医療費は、高額療養費制度の対象にもなり、自己負担をさらに抑えることができます。

新生児の入院(NICU)費用と公的制度による負担軽減

赤ちゃんが低出生体重などでNICU(新生児集中治療室)に入院した場合、医療費は高額になりますが、日本の公的制度によって最終的な自己負担額は大幅に軽減されます。赤ちゃんの医療費も健康保険や高額療養費制度の対象となる上に、多くの自治体には「乳幼児医療費助成制度」があります。さらに、体重2,000g以下などの条件を満たす場合は「未熟児養育医療制度」が適用され、自己負担はごくわずか、もしくはゼロになることも少なくありません。赤ちゃんの入院が決まったら、速やかに健康保険の加入と各種助成制度の申請を行いましょう。

里帰り出産・海外出産の場合の費用と注意点

実家など現在住んでいる場所を離れて出産する「里帰り出産」や「海外出産」では、費用や手続きに関して特有の注意点があります。

特に、妊婦健診の補助券の扱いや、出産育児一時金の受け取り方が通常と異なる場合があります。ここでは、それぞれのケースで知っておくべきポイントを整理して解説します。

里帰り出産の場合のポイント

里帰り出産では、妊婦健診の補助券が原則としてお住まいの自治体外で使えない点に注意が必要です。里帰り先では一旦費用を全額自己負担し、後日、住民票のある自治体へ申請して払い戻しを受ける手続きが必要になります。

一方、出産育児一時金の「直接支払制度」は全国の多くの医療機関で利用できるため、里帰り先でも活用すれば窓口負担を減らせます。

海外出産の場合のポイント

海外出産の場合、日本の健康保険に加入していれば出産育児一時金を受け取れます。ただし、直接支払制度は利用できないため、現地で費用を全額立て替え、帰国後に加入している健康保険へ申請します。

その際、現地の医師による出生証明書(日本語翻訳付き)や領収書などが必要です。また、帝王切開など保険診療にあたる医療行為を受けた場合は、「海外療養費制度」を利用して医療費の一部払い戻しを受けられる可能性もあります。海外での手続きは煩雑になりがちなので、事前に必要書類などを確認し、準備を整えましょう。

出産で使える補助金・給付金一覧【2026年最新】

出産にはさまざまな公的支援制度があります。申請漏れがないよう、もらえる補助金・給付金を事前に把握しておきましょう。

出産育児一時金(50万円)

健康保険に加入している方が出産したときに支給される給付金です。

項目内容
支給額1児につき50万円
対象者健康保険・国民健康保険の被保険者または被扶養者
申請先加入している健康保険組合または市区町村
受け取り方法直接支払制度・受取代理制度・産後申請
出産育児一時金の概要

直接支払制度を利用すれば、医療機関が健康保険に直接請求するため、窓口での多額の現金準備が不要になります。出産費用が50万円を下回った場合は、差額を後から申請して受け取ることができます。

なお、出産育児一時金に関しては、以下の記事もあわせて参考にしてみてください。

妊婦のための支援給付(計10万円)

2025年4月から法定事業化された制度で、妊娠届出時と出産後の2回に分けて給付金が支給されます。

タイミング支給額条件
妊娠届出時(1回目)5万円妊娠届出・面談後に申請
出産後(2回目)胎児1人につき5万円出産後の面談・アンケート回答後
妊婦のための支援給付の概要

双子の場合、1回目は5万円、2回目は10万円(計15万円)が支給されます。所得制限はなく、すべての妊婦・子育て世帯が対象です。

この制度は、旧制度「出産・子育て応援給付金」から移行したもので、2025年4月より法定事業として実施されています。給付の形式は自治体によって異なり、現金で支給される場合もあれば、ポイントやクーポンとして支給される場合もあります。申請期限は胎児心拍が確認された日から2年以内となっているため、忘れずに手続きを行いましょう。

出産手当金(会社員・公務員向け)

勤務先の健康保険に加入している女性が、出産のために仕事を休み給料が支払われない場合に支給されます。

項目内容
支給額標準報酬日額の3分の2 × 日数
対象期間出産予定日の42日前~出産後56日まで(計98日間)
対象者健康保険の被保険者(会社員・公務員など)
申請先勤務先の健康保険組合
出産手当金の概要

国民健康保険加入者(自営業・フリーランス)は対象外となります。

育児休業給付金・出生後休業支援給付金

雇用保険に加入している方が育児休業を取得した際に支給される給付金です。原則として子どもが1歳になるまで(保育所に入れない等の事情がある場合は最長2歳まで延長可)支給されます。

給付金の種類支給期間・条件支給率備考
育児休業給付金(前半)育休開始~180日目休業前賃金の67%男女ともに対象
育児休業給付金(後半)181日目以降休業前賃金の50%最長2歳まで延長可
出生後休業支援給付金出生後8週間以内に両親それぞれ14日以上の育休取得休業前賃金の13%(最大28日間)2025年4月新設
育児休業給付金・出生後休業支援給付金の概要

2025年4月から新たに創設された制度で、子の出生直後の一定期間内に両親ともに14日以上の育児休業を取得した場合、最大28日間にわたり休業前賃金の13%が追加で支給されます。育児休業給付金(67%)と合わせると給付率は80%となり、社会保険料の免除も考慮すると実質的に手取り10割相当が確保できる仕組みです。

この制度により、特に男性の育休取得を後押しし、夫婦で協力して育児に取り組める環境づくりが期待されています。それぞれの給付金に関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。

児童手当

子どもを養育している方に支給される手当です。2024年10月から制度が拡充されました。

年齢支給額(月額)
0歳~3歳未満15,000円
3歳~高校生10,000円
第3子以降30,000円
児童手当の概要

所得制限が撤廃され、支給対象が高校生まで拡大されています。

自治体独自の補助金・助成金

お住まいの自治体によっては、独自の出産支援制度を設けている場合があります。

支援内容
出産費用助成金横浜市:出産育児一時金を超える費用の一部を助成
出産祝い金自治体により1万~10万円程度
産後ケア事業宿泊型・通所型・訪問型で費用助成
多胎妊娠への追加支援双子以上の妊娠に対する追加給付
不妊治療費助成保険適用外治療への上乗せ助成
自治体独自の補助金・助成金例

たとえば、東京都では国の制度に上乗せして、出産後に児童1人あたり10万円相当のポイント(育児用品・サービスと交換可能)を支給しています。さらに2026年1月以降出生のお子さんには「赤ちゃんファースト+」として3万円相当が追加されます。

お住まいの自治体の窓口やホームページで、利用できる制度を必ず確認しましょう。出産でもらえるお金に関しては、こちらのQ&Aでも詳しく解説しています。

2026年度をめどに出産費用の自己負担無償化を検討中

政府は少子化対策の一環として、2026年度をめどに「標準的な出産費用の自己負担無償化」に向けた制度設計を進めています。正常分娩の保険適用も含めて議論が行われており、今後は自己負担の軽減がさらに期待されます。

出産費用を節約する補助金・工夫と考え方

出産・育児にかかる費用は決して少なくありませんが、工夫次第で負担を軽減することができます。ここでは、賢く費用を抑えるためのポイントを紹介します。

ベビー用品を賢くそろえる

すべてのベビー用品を新品で揃える必要はありません。中古品・レンタル・おさがりを活用することで、費用を大幅に抑えることができます。

ベビーベッドやベビーカーといった大型アイテムは、使用期間が限られていることが多いため、状態の良い中古品を探してみましょう。フリマアプリやリサイクルショップ、子育て専門の中古品店などで、新品の半額以下で購入できることもあります。購入前には、安全性に問題がないか必ず確認しましょう。

ベビーベッドやベビーカー、チャイルドシートなどは、使用期間が限られているため、レンタルが経済的な場合も多いです。月額1,000〜5,000円程度でレンタルできるサービスが各地にあり、使用後の保管や処分の手間も省けます。成長に合わせて適切なサイズや機能の製品に切り替えられるのも利点です。

親族や友人で子育てを終えた方からのおさがり品も積極的に活用しましょう。とくにベビー服は成長が早いため、ほとんど使用感のないものも多く、おさがりとして利用すれば大幅な節約になります。

費用を抑えられる産院選びと出産費用はいつ払う?

出産費用は産院によって大きく異なります。出産育児一時金(50万円)の「直接支払制度」を利用できる施設を選ぶと、窓口での多額の現金準備が不要になります。また、「受取代理制度」を利用すれば、出産後に加入している健康保険組合等が出産費用を産院に支払うため、同様に窓口負担を軽減できます。ただし小規模クリニックや助産院では対応していない場合もあるため、事前確認が必要です。

チェックポイント節約メリット支払い時期の目安
出産育児一時金の「直接支払制度」対応病院50万円分を産院へ直接送金 のため、現金準備が不要入院時に預り金不要、退院時に超過分のみ精算
「受取代理制度」対応病院健康保険組合が産院へ直接支払いのため、現金準備が不要退院後に請求書が届く場合もあるので要確認
公立病院・助産院を検討私立より10万〜20万円安いケースも予約金0〜3万円前後/退院時に全額精算
大部屋(4人部屋など)を選択個室より1日5千〜2万円節約入院費と同時にまとめて精算
妊婦健診〜分娩までのパッケージプラントータルで5〜10万円と割安なことも。費用予測もしやすい予約時に一部前払い/退院時に残額精算
カード・分割払い対応の確認現金持ち出しを抑え、家計管理がラク退院時・請求書到着時に支払い

個室利用料や無痛分娩オプションは「保険適用外」のため、追加料金が日毎・施術毎に発生します。反対に、個室を利用せず大部屋を選択したり、妊婦健診から出産までのパッケージプランを活用したりすることでも費用を抑えられます。見積書で詳細を把握し、必要に応じて削ることで出費をコントロールできます。

また、設備やサービス内容には違いがありますが、一般的に公立病院や助産院は私立病院より費用が抑えられる傾向があります。どのようなプランがあるかは、個々の病院や助産院によって異なることから、事前の確認を必ず行いましょう。

<出産費用確認のタイミングとポイント>

  • 予約金(妊娠中期):分娩予約時に支払い。キャンセル時の返金条件を要チェック。
  • 入院保証金(入院当日):直接支払制度利用なら免除されることが多い。
  • 退院精算(退院日〜退院後1週間):予約金・保証金を差し引き、食事や個室料金などの実費をまとめて支払う。カード可否を事前確認。

妊娠出産や育児に関するスケジュール管理のコツについては、以下をご参照ください。

出産費用と育休に備える家計見直しポイント

出産直前・直後のライフスタイルと収入変化をふまえて、支出を管理しましょう。妊娠がわかったら、出産後の生活を見据えた家計の見直しが必要です。とくに、育児休業中は収入が変わるため、事前に計画を立てておくことが大切です。

育休中の収支シミュレーション

育児休業中は収入構造が変わるため、事前に収支計画を立てておくことが重要です。育休中は、育児休業給付金が、原則として休業前賃金の67%(180日目まで)または50%支給されます。ただし、給付金の計算基準となる「休業開始時賃金日額」には上限(15,690円/日)と下限があり、高所得者は上限額が適用されます。

また、2025年4月から新設される「出生後休業支援給付金」は、両親が子の出生後8週間以内に計14日以上の育児休業を取得した場合、最大28日間で休業前賃金の13%が追加支給され、合計で手取り10割相当(賃金面80%)となります。

支出面では、在宅時間増加による光熱費上昇がある一方、通勤費や外食費は削減できます。育休前に貯蓄を増やし、サブスクリプションなどの固定費を見直すことで、収支バランスの調整が可能です。

出産に伴って離職する場合は、配偶者の扶養に入るケースが一般的です。年収の壁については、こちらの記事を参考にしてみてください。

出産費用保険活用と必要保障の見直し

出産を控えた時期は保険の見直しが重要です。医療保険は妊活開始前の加入が適しています。妊娠判明後は異常分娩(帝王切開・切迫流産など)が保障対象外となる場合が多く、加入できても「子宮関連部位の不担保」や「免責期間」が適用されることがあるからです。

生命保険は、主たる収入者の保障強化が重要ですが、育児・教育費を考慮した貯蓄型保険(低解約返戻金型終身保険など)との組み合わせが現実的です。出産育児一時金や高額療養費制度などの公的保障も考慮し、必要に応じてファイナンシャルプランナーなど専門家に相談しましょう。

なお、家計や保険内容を相談する際にどの専門家を選ぶべきかは以下の記事で解説しています。

出産費用に備えるための貯蓄と医療費控除の準備

出産費用は決して少なくありませんが、妊娠前からの貯蓄や公的制度を活用することで経済的な負担を軽減することができます。

妊娠前に準備しておくべき貯蓄額の目安

妊娠・出産にかかる主な費用は、以下の通りです。

費用項目費用目安補助・一時金利用後の実質負担備考
妊娠・出産(正常分娩)40~60万円0~18万円(出産育児一時金50万円利用時)帝王切開は追加20~40万円
妊婦健診10~14万円5~10万円(自治体補助利用時)補助内容は自治体で異なる
ベビー用品20~30万円20~30万円必須用品・消耗品など
予備費5~10万円5~10万円緊急時や想定外の出費に備えて
合計目安70~114万円25~45万円一時金・補助制度活用後の目安

万が一の入院や産後ケア利用も考慮すると、少なくとも50万円程度の貯蓄は必要でしょう。さらに、出産後の内祝いやお七夜、お宮参りなどの行事にかかる費用を考えると、100万円程度の貯蓄があると安心といえます。

出産費用に対する医療費控除の活用

妊娠・出産関連の医療費は医療費控除の対象となる場合があります。所得が200万円以上の場合は年間医療費が10万円を超えた分、200万円未満なら総所得の5%を超えた分が控除対象です。

妊婦健診費用や分娩費用(正常分娩、帝王切開等異常分娩含む)、不妊治療費は基本的に対象です。通院交通費(公共交通機関)も含められますが、タクシー代は対象となる一方(公共交通機関の利用が困難な場合の利用のみ)、自家用車のガソリン代や駐車場代は対象外です。また、出産育児一時金(50万円)は差し引く必要があります。

<控除対象となる主な費用>

  • 妊婦健診費用
  • 分娩費用(正常分娩・帝王切開など異常分娩を含む)
  • 不妊治療費・検査費
  • 通院にかかった交通費(公共交通機関/やむを得ずタクシーを利用した場合)

<控除対象外になる費用の例>

  • 自家用車のガソリン代や駐車場代
  • 差額ベッド代・お祝い膳など医療行為以外のサービス費用

よくある質問(FAQ)

question

2025.10.08

男性40代

病気で働けない場合、国民健康保険からなにか給付を受けることはできますか?

A. 国民健康保険では傷病手当金は原則なく、医療費負担軽減が中心です。生活費補償は障害年金や自治体制度で補う必要があります。

question

2026.01.29

女性30代

帝王切開で高額な医療費が発生しました。公的医療保険で、いくら戻るのでしょうか?

A. 帝王切開の保険診療分は高額療養費で月上限超過分が戻る可能性があり、差額ベッド等は対象外です。

question

2025.08.02

女性40代

自由診療でも医療費控除は受けられますか?

A. 自由診療でも治療を目的としたものであれば医療費控除の対象になります。ただし、美容目的や高額すぎる費用は対象外です。

この記事のまとめ

出産費用は分娩・入院で平均50〜60万円ですが、出産育児一時金や自治体助成を組み合わせれば自己負担を大幅に抑えることが可能です。また、出産育児一時金の支給方式によっては手出しも手続きも最小限に抑えられますし、医療費控除も活用すればさらに負担軽減可能です。事前の調査や計画が重要です。また、不足分は先取り貯蓄で計画的に積み立て、申請期限はカレンダーに登録して抜けもれを防ぎましょう。制度や資金計画に不安がある場合は専門家に相談し、最新情報を踏まえて家計に最適な対策を整えましょう。

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柴田充輝

金融系ライター

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

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2025.10.08

男性40代

病気で働けない場合、国民健康保険からなにか給付を受けることはできますか?

A. 国民健康保険では傷病手当金は原則なく、医療費負担軽減が中心です。生活費補償は障害年金や自治体制度で補う必要があります。

question

2026.01.29

女性30代

帝王切開で高額な医療費が発生しました。公的医療保険で、いくら戻るのでしょうか?

A. 帝王切開の保険診療分は高額療養費で月上限超過分が戻る可能性があり、差額ベッド等は対象外です。

question

2025.08.02

女性40代

自由診療でも医療費控除は受けられますか?

A. 自由診療でも治療を目的としたものであれば医療費控除の対象になります。ただし、美容目的や高額すぎる費用は対象外です。

question

2025.08.02

男性60代

インプラントは医療費控除でいくら戻りますか?

A. インプラント治療費は医療費控除の対象で、年収や治療費に応じて数万円〜30万円以上の還付が受けられる可能性があります。

question

2025.06.17

男性30代

高額療養費の世帯合算と多数回該当の仕組みを教えてください。

A. 世帯合算は家族の医療費を合算し上限超過分を給付、多数回該当は過去12か月で3回上限到達すると4回目以降の自己負担上限を引き下げ、長期治療負担を軽減します。

question

2025.06.17

男性40代

大企業の健康保険組合と協会けんぽでは、医療費リスクへの備え方に差はありますか?

A. 大企業健保は付加給付で自己負担が月2万円程度に抑えられる可能性がある一方、協会けんぽには付加給付がありません。前者は収入減対策、後者は医療費と収入減双方への備えが要点です。

関連する専門用語

高額療養費制度

高額療養費制度とは、1か月に医療機関で支払った自己負担額が一定の上限を超えた場合、その超過分が払い戻される公的な医療費助成制度です。日本では公的医療保険により治療費の自己負担割合は原則3割(高齢者などは1〜2割)に抑えられていますが、手術や長期入院などで医療費が高額になると家計への影響は大きくなります。こうした経済的負担を軽減するために設けられているのが、この高額療養費制度です。 上限額は、70歳未満と70歳以上で異なり、さらに所得区分(年収の目安)によって細かく設定されています。たとえば、年収約370万〜770万円の方(一般的な所得層)では、1か月あたりの自己負担限度額は「約8万円+(総医療費−26.7万円)×1%」となります。これを超えた分は、後から申請によって保険者から払い戻しを受けることができます。 また、事前に健康保険の窓口で「限度額適用認定証」を取得し、医療機関に提示しておけば、病院の窓口で支払う金額そのものを最初から自己負担限度額までに抑えることも可能です。これにより、退院後の払い戻しを待たずに現金の一時的な負担を軽減できます。 同じ月に複数の医療機関を受診した場合や、同一世帯で同じ医療保険に加入している家族がいる場合には、世帯単位で医療費を合算して上限額を適用することもできます。さらに、直近12か月以内に3回以上この制度を利用して上限を超えた場合、4回目以降は「多数回該当」となり、上限額がさらに引き下げられる仕組みもあります。なお、払い戻し申請から実際の支給までには1〜2か月程度かかるのが一般的です。 資産運用の観点から見ると、この制度によって突発的な医療費リスクの一部を公的にカバーできるため、民間の医療保険や緊急時資金を過剰に積み上げる必要がない場合もあります。医療費リスクへの備えは、公的制度・民間保険・現金準備のバランスで考えることが大切です。特に高所得者や自営業者の場合は、上限額が比較的高めに設定されている点や支給までのタイムラグを踏まえ、制度と現金の両面から備えておくと安心です。

出産育児一時金

出産育児一時金とは、健康保険に加入している人が出産したときに、出産にかかる経済的負担を軽減するために支給されるお金のことです。出産に直接かかる費用は高額になることがあるため、国の制度として一定額が支給される仕組みになっています。原則として、1児につき一律の金額が支給され、双子や三つ子の場合は人数分が加算されます。 この制度は公的医療保険に加入していれば、被保険者本人でなくても、たとえば扶養されている配偶者が出産した場合でも受け取ることができます。手続きは加入している健康保険組合を通じて行い、多くの場合は医療機関との直接支払い制度により、実際に自分でお金を立て替えずに利用できる仕組みになっています。

直接支払制度

直接支払制度とは、出産育児一時金を医療機関が直接健康保険に請求し、本人が出産費用を一時的に立て替える必要がなくなる仕組みのことです。従来は、出産費用を本人が一度全額支払い、その後に保険から一時金を受け取る方法が一般的でしたが、出産は高額な費用がかかるため、経済的な負担を減らす目的でこの制度が導入されました。 現在では多くの医療機関がこの制度を採用しており、分娩費用が出産育児一時金の範囲内であれば、実質的に自己負担なしで出産できることもあります。ただし、医療機関が制度に対応しているかどうかは事前に確認する必要があります。利用の際は、事前に同意書を提出することで手続きが進みます。経済的な不安を減らし、安心して出産に臨めるよう支援する制度です。

受取代理制度

受取代理制度とは、出産育児一時金を本人が受け取る代わりに、医療機関がそのお金を代理で受け取り、出産費用に充てることができる仕組みのことです。この制度は、直接支払制度と似ていますが、医療機関が健康保険に請求するのではなく、本人があらかじめ医療機関に「代理受け取り」を委任する形をとります。 たとえば、出産する医療機関が直接支払制度に対応していない場合でも、この制度を使えば本人が高額な費用を一時的に立て替える必要がなくなります。利用するには、事前に健康保険に申請し、医療機関と必要な書類を交わす必要があります。経済的な負担を軽減するための選択肢の一つとして、出産費用の支払い方法に柔軟性をもたせる役割を果たしています。

育児休業給付金

育児休業給付金とは、赤ちゃんが生まれたあとに育児のために仕事を休む人に対して、雇用保険から支給されるお金のことです。この制度は、子どもが1歳になるまで(一定条件を満たせば最長2歳まで)育児に専念できるよう、収入を一部補うことを目的としています。対象となるのは雇用保険に加入していて、一定期間働いていた労働者で、男女問わず利用できます。 支給額は、休業前の給与の67%(一定期間以降は50%)で、会社から給与が出ていないことが条件となります。出産手当金が終わったあとに引き続き申請されるケースが多く、家計を支える大切な制度の一つです。手続きは会社を通して行うのが一般的です。

休業開始時賃金日額

休業開始時賃金日額とは、労働者が病気やけがなどで働けなくなり休業する際に、その休業が始まる前の時点での1日あたりの平均的な賃金のことをいいます。これは雇用保険や労災保険などで支給される休業補償金や給付金の計算基準として使われます。具体的には、通常その人が直前の一定期間に受け取っていた給与の合計を、その期間の日数で割って算出されます。この金額が基準になることで、公平で現実的な補償が行われる仕組みになっています。

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