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コモディティ投資での金利上昇局面における影響の考え方

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2025/04/10 11:29

コモディティ
コモディティ

男性

40代

question

金利が上昇している環境下において、コモディティ投資のパフォーマンスがどのような影響を受けやすいかについて、実務的な観点からの解説をお願いしたいです。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

金利が上昇している環境下では、コモディティ投資にはいくつかの実務的な影響が及びます。

まず、コモディティは利息を生まない「非収益資産」として位置づけられるため、利回りのある債券などと比較して相対的な魅力が低下しやすくなります。特に、安全資産である米国債の利回りが上昇する局面では、リスクを抑えながら収益を狙いたい投資家がコモディティから資金を引き上げる傾向が見られます。

次に、金利上昇に伴いドル高が進行すると、ドル建てで取引される原油や金属、農産物などの価格が相対的に割高となり、輸入国からの需要が減退しやすくなります。これが価格の下押し要因となる可能性があります。

ただし、金利上昇がインフレ懸念の反映である場合には、コモディティ、特に金(ゴールド)がインフレヘッジとして再評価される場面もあります。また、インフレ環境下ではエネルギーや工業用金属など、実需に支えられたコモディティが物価上昇とともに価格を押し上げられるケースもあります。

実務上は、以下のような点を踏まえて戦略を立てることが重要です:

  • 金利上昇の背景が「インフレ抑制」か「経済成長による利上げ」かを見極める
  • コモディティのサブカテゴリーごとの需給要因を分析する(例:原油、金、農産物)
  • 資産全体のポートフォリオにおけるコモディティの役割(ヘッジ
    vs
    リターン狙い)を再確認する

このように、金利動向だけでなく、その背景や各コモディティの特性を踏まえたうえで判断することが、実務的には非常に重要です。

ご自身の資産構成やリスク許容度に応じた最適な対応については、専門家と相談しながら戦略を練ることをおすすめします。

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コモディティ

コモディティとは、世界中で取引される原材料や商品を指します。代表的なものとして、金・銀などの貴金属、原油・天然ガスなどのエネルギー資源、小麦・トウモロコシなどの農産物があります。投資対象としてのコモディティは、インフレ時のリスクヘッジや分散投資の手段として利用されることが多いです。市場の需給バランスや国際情勢によって価格が大きく変動するため、リスク管理が重要になります。

金利(利率)

金利(利率)とは、お金を貸したり預けたりしたときに発生する利息の割合を表す言葉です。たとえば、銀行にお金を預けると一定の利息がもらえますが、そのときの利息の割合を金利または利率と呼びます。一般的には「金利」が金融機関との貸し借りに使われることが多く、 「利率」は投資商品の収益率などに使われる傾向がありますが、日常的にはほぼ同じ意味で使われています。資産運用の場面では、金利の動きが預金、ローン、債券などの価格や収益に影響を与えるため、金利や利率に注目することはとても大切です。特に経済状況や中央銀行の政策によって金利は変動するため、それを理解しておくことでより良い投資判断につながります。

利回り

利回りとは、投資によって得られる収益を「投資金額に対する割合」で示したものです。ここでいう収益は利息だけでなく、投資商品を売却したときの損益(キャピタルゲインやキャピタルロス)なども含まれます。一般的には、1年間を基準とした「年利回り」として表されることが多いです。 また、利回りには大きく分けて「単利」と「複利」があります。単利は元本に対してのみ利息がつくのに対し、複利は再投資を前提とするため、同じ利率でも長期運用すると結果に大きな違いが出る可能性があります。

米国債

米国債とは、アメリカ合衆国政府が発行する債券で、政府が資金を調達するために投資家からお金を借りる手段として利用されます。一般に「トレジャリー」や「米国財務省証券」とも呼ばれ、発行元がアメリカ政府であることから、世界的に見ても非常に高い信用力を持つ安全資産とされています。 米国債には、短期のT-Bill(1年未満)、中期のT-Note(2〜10年)、長期のT-Bond(20〜30年)などの種類があり、いずれも固定利付で定期的に利息が支払われ、満期時に元本が償還されます。米国の金利動向に基づいて利回りが決まるため、低金利が続いている日本と比べて、米国債の利回りが高いケースが多くなっています。 ただし、日本の投資家が米国債に投資する際には、米ドル建てであるため為替リスク(円高による損失)がある点には注意が必要です。また、金利が上昇すると既発債券の価格が下がるといった価格変動リスクも存在します。 米国債は日本国内の証券会社を通じて購入可能であり、市場規模が大きく流動性も高いため、初心者にも比較的取引しやすい資産といえます。

インフレヘッジ

インフレヘッジとは、物価が上昇する「インフレーション」の影響から資産の価値を守るための対策や投資方法のことをいいます。インフレが進むと、お金の価値が下がり、同じ金額でも買えるモノやサービスの量が減ってしまいます。そうした状況でも資産の実質的な価値を保つために、物価と一緒に価値が上がりやすい資産、たとえば不動産や金(ゴールド)、インフレ連動債などに投資するのが一般的です。インフレヘッジは、将来のお金の価値が目減りするリスクに備えるための重要な考え方です。

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